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昴流に対しての感情は複雑だ。一言では言い表せない。恋愛感情のようでそうじゃない。友情のようだけどもっと強いもの。
そんな感情と似たような物を抱くとしたら…やっぱりそういう意味での"好き"、になるんだろうか。
絶対あり得ないと否定できない所からして、そうなのかもしれない。
それなら俺がこんなにイライラしてたのも納得できると言えば納得できる…かも?
「"青の悪魔"も恋愛には鈍いのね!面白いわあ…」
「知ってたんだ」
「悪魔がどうやったら人間に戻れるんだろうとかって話で気づいたわ」
ケラケラと俺を笑う美桜ちゃんを殴りたくなったけど、これに気付かせてくれたのは美桜ちゃんだし、今回は勘弁してあげよう。
「まあ、それ以上は本人に直接会って確かめるべきね。相手がユウ君をどう思ってるのか」
「…嗚呼、ありがとな美桜ちゃん」
「あら、私の仕事は後1つ残ってるわよ?」
「え…っ、ちょ、また…?!」
美桜ちゃんにまた馬乗りされる。今度は意味があるって分かってるから怒らなかったけど…何これ?
「あれよ、お手伝いって奴」
「はあ?意味分かんー……」
ーガチャー
「佐藤てめえ、変なライン送ってくんな。何だよ『ユウ君の家に来たら面白いもの見せてあげる。ていうか来い。強制ね』ってよ……って何やってんの?」
俺の声を遮るように部屋の扉が開く音がし、先まで名前は伏せていたが話題の中心となっていた人物がだるそうにしながら俺の部屋に入ってきて、俺が美桜ちゃんに押し倒されてるという光景を見て固まる。
そして俺もなんでこいつがここにいるのか分からず固まる。
「案外早かったのね。…さて、私見られてする趣味ないから帰るわね」
「え、ちょ美桜ちゃん…?」
立ち上がってパタパタとスカートを整える。
美桜ちゃんにヤるつもりなかったでしょ、って視線を送ると人差し指に手をあててウィンクしてきた。
押し倒したり、零を呼んだり、変な嘘をついたり、名前を伏せてても分かるってことか。そんなに分かりやすかった?俺
「じゃあ、ユウ君頑張ってね」
「…どうも」
「"戻り方"見つかったら良いね」
そうニコリと笑うと、美桜ちゃんは鞄を持って部屋から出ていってしまった。
これもこれで気まずいなあ、と思ったのは彼女の親切を無駄にしてしまいそうなので口に出すのは止めた。
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