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「…ほー、良いんだな?」
「だから良いって言ってー…っ…」
本日3度目の押し倒され。
俺に股がる零。…いやいやちょっと待て。
「何してんの?」
「付き合うイコールお前ネコだろ?」
「いやしないって言った!お前がしろ!」
「は?無理ケツで感じる訳ねえだろ」
「俺もだよ!」
「そこは優しく開発してやるからよ」
「要らないその優しさ…!」
零がゲイだと告白してきたあの日からするだろうと思っていたこのやり取り。
どっちが上でどっちが下になるか。馬鹿らしいが俺らにとっては結構重要だ。
だが、ここで思ってしまった。
あれ、これヤらなければ良いだけじゃね?何で俺らヤる空気になってんの?俺零に流され過ぎじゃね?…って。
そうだ、付き合うようになった初日にセックスをしないといけないなんて決まりはない。つか逆だろ、普通少しずつそういうのに発展させていくもんじゃなえの?
俺ら両方経験あるんだし、そういう乙女思考持ってねえよって言われたらそれで終わりだけど、
兎に角下になる位ならヤらない方がマシだ。
「1抜けだ。ネコもしねえ。タチもやらねえ。だから退け。糞零」
「俺は半年以上アプローチして振られて、んで耐えてきたんだぜ?そんくらいサービスしろ」
「何でやらないといけねえんだよ…」
お前の気持ちも分かってはやろう。
分かりはしてもヤらないけどな。
「さっさと退けろ…っ」
「…ぜってぇ痛くしねえから…愁」
「っ…」
耳元でいつもより低い声で名前を呼ばれてドキンと心臓が跳ねる。
うわ、何だこれ。名前で呼ばれて嫌悪したことはあってもこんなん1度も…俺自分で思ってる以上にこいつの事好きなのか…?
「なあ、愁」
そうやって何度も何度も名前を呼ばれて、零にも聞こえてそうな位バクバク言ってて、首から上も熱い。…俺らしくない。
嗚呼、畜生。降参だ。俺の敗けだ。
「下手だったらすぐ止めてやるからな」
「クク…それ俺に言うのか?ちゃんとヨくしてやる」
早くもほだされたのか、この時の零の自信満々な笑みが格好良く見えた。
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