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「…さて、進路の話はここまで」
「ひゃぅ…っ?!」
「お前、痩せただろ」
第2希望まで埋まった紙をファイルにしまうと、涼が俺の横腹を掴んで肉を揉んできた。
「溜め込んだら少食になるタイプか…。人に言う前にお前もちゃんと食べろよ。ただでさえお前少食なんだから」
「…う…」
「体重も。これ以上軽くなってどうすんだ」
「…そんなに軽くねぇし…」
「170あって54キロって…。BMI的にはギリッギリ入ってるけど男にしては軽すぎだろ…。何キロ痩せた?」
「…量ってない」
「じゃあ待ってろ」
そう言って涼は準備室に姿を消し、その数分後家とかに有る体重計を持ってきた。何でそんなとこに有るんだ。
「保健室からちょいと借りてきた今日」
…つまり、俺がなんと言おうと体重量るつもりだったと。そんなに分かりやすいくらい俺痩せたか…?
俺自身は痩せた感じしないんだけどな…。
「ほら、乗れ」
「…はいはい」
言われるがまま靴を脱いで体重計に乗る。
針が示す位置が安定すると、涼から痩せすぎと言われた。
「服の重さ引いたら50キロしかないじゃねぇか。4月の測定のやつだから少し変わってんのは分かるがこれは駄目だ。肉をつけろ」
「…え、筋肉はちょっとついてるよ…?」
「そっちの肉じゃねぇよ。もっと食べろってことだ」
「今ので十分量ある」
「お前の胃ちっさいな…ったく…去年よりは体重増えたと思ってたのに…」
「…俺、去年そんな軽かった?」
「4月47しか無かったぞお前」
…わ、今より軽い。7キロくらい俺体重増えてたのか…。…身長変わってないのに1年で増えすぎじゃね…?
「やっぱ溜め込むと何も食べれなくなるタイプだな…。中学の時は不安定だったから食生活もそれなら想像できる。お前中学の時ろくに飯食ってなかっただろ」
「んー、多分。腹へったときに食べてた」
「…だと思った」
…じゃあ、俺の体重が増えたのは不安定じゃなくなった…溜め込んでなかったからかな。
…涼のお陰?体の変化でも涼が好きなの分かるってどんだけ好きなんだ俺。
「良いか、今年中に出来るだけ元の体重に戻すぞ。最低でも2キロな」
「…無理」
「俺がいるからいける。つかさせる」
後1ヶ月ちょいで2~4㎏は厳しいって…
「あのな、お前の体重じゃあ減らす方が難しいんだからな」
「う…」
「返事は」
「…はい」
そんなこんなで始まってしまった涼による俺の体重を元に戻す計画。
本当にこんだけの期間で増やせるんだろうか。始まったばかりだけど不安しかない。
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