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「…こっちのキャッチ何か彫ってる?」
「あ、うん。…俺も彫ってもらったんだけど…」
「…えす、ゆー、びー…」
ピアスを顔に顔を近づけて、それに刻まれたアルファベットを口に出して読んでいく。
それを解読できた涼に自分の左耳につけてた同じピアスを外して、彫られてる面を涼に見せた。
「俺は涼で涼は俺。…りょーは俺の…」
「~っ…、何でそういうこと言っちゃうかなあ」
「うわ…っ、い、嫌だった…?」
「んな訳ないだろ。嬉しい。もう昴流可愛すぎ。俺の理性を試そうとする小悪魔ちゃんめ」
「え…う、うん…?ごめん」
ぎゅうう、と思いっきり抱き締められる。それはもうお腹締めつけてくるレベルで。苦しい。
けどぐりぐりと俺の背に頭を擦り付けてくる涼は嬉しそうで、そんな涼が可愛いから許す。
「このピアス何ゲージ?」
「えっと…16。普通の大きさ。…今開ける?」
「穴開けるやつあるの?」
「一応買った」
「ん、じゃあ開けて」
「ちょっと待ってて。用意するから」
「はいはい」
涼の寝室に行き軟膏と消毒液とガーゼを取りに行き、鞄の中から買ってたニードルと俺が昔使ってたコルクを取り出す。
「ニードルだけど良い?」
「前思ってたよりも痛くなかったし良いよ」
「ん」
自分にするのは何十回もしてきたけど、人にやるのは緊張するな…。
でも俺がモタモタしてたら余計に痛くなるだろうから、1度深呼吸して落ち着かせると、消毒した耳朶の裏側にコルクを当てて軟膏を塗ったニードルを一気に刺した。
貫通したらニードルを抜いてバーベルを埋め込んで、キャッチで固定する。
「ん…出来た?」
「ん!涼可愛い」
「ふふ、ありがと。昴流の方が可愛いけどね」
「ん…っ」
俺のセンスとしては良い方で色の違和感はない。涼がハートつけてるのが可愛くて、思わずにやけてしまう。
それを涼にくすりと笑われ、同じピアスをつけてる耳朶にキスを落とされた。
「じゃあ、俺もあげないとね。当日に渡すつもりだったけど…。持ってくるから待っててね」
「…?ん」
そう言って立ち上がると、書斎の方へ行き、戻ってきた涼の手には片手で持てるくらいのものの中では大きめの箱。
「…開けて良い?」
「どうぞー。そんな良いものでもないけどな」
それを受け取って、早速開けてみる。
箱の中に入ってたのは可愛らしくて、でも格好良くもあるアンティーク風な腕時計。
「お前時計持ってないだろ。何時も時間確認すんのスマホでだから不便だと思って、っな…」
「ありがと…好き…」
俺のことをよく見ててくれたからこそのプレゼント。それが堪らなく嬉しくて、俺は涼に抱きついた。
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