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レジは休日と言うのもあってか混んでて、最後尾に並んで順番が来るのを待った。
「すーばる」
「ん…?」
「The course of true love never did run smooth.」
「え…」
「I love you,Subaru,more than anyone in the world.」
その時にちょいちょいと肩をつつかれ、涼の方に顔を向けると耳元でそう囁かれて、ぼぼぼっと顔が赤くなっていく。
涼の英語は綺麗で、色気すらあって…。これは狡い。不意討ちだ。
「…you too.」
「ふふっ、顔真っ赤。可愛い~」
「お前が急に英語…!」
「だって昴流聞きたそうにしてたから」
それでもタイミングって物が…!
絶対涼狙ったな。…本当意地が悪いんだから。
「俺の英語上手かった?」
「…えっちだった」
「そう?んー…えっち…むらっときた?」
「…ば…っかじゃねぇの?!」
「…っい゛…」
「っんな訳ねぇだろ!ばか!へんたい…!」
そう言って涼の足を思いっきり踏んづけてやった俺の顔は今、これでもかって位に真っ赤なんだろう。
でもこれは涼が悪いんだ。涼が変なこというからだ。俺そんな意味で言ったんじゃないのに…!
「拗ねないで昴流。冗談だから。昴流が顔真っ赤にするのもっと見たくて…ごめんね?」
「うゆ…」
「昴流が大好き。世界一大好き。許して?」
つんつんと膨らませる俺の頬をつつきながら眉をハの字にして困ったように笑う。
…言葉は軽いけど…まあ、反省してるみたいだし許してやるか。
「お前に甘いカノジョで良かったな」
「っ、…ふふっ、嗚呼、そうだな」
俺が『彼女』って言葉を口にしてやると一瞬目を丸くしたがすぐに幸せそうな笑みに変わる。
「…っちょ…!」
「愛してるよ、昴流」
俺の手に自分の手を絡めてきて、人の目があるから最初は抵抗したけど、涼が笑ってるのを見てると抵抗する気なんてそがれてしまって、俺も握り返してやった。
ーーー
the course of true love never did run smooth.
ー真の愛の道は決して平坦ではないー
著:シェイクスピア 夏の夜の夢 より抜粋。
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