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涼から『ちょっと遅れる』ってメールが来て、涼たちを待ってる間入り口付近の出店で時間を潰す。初詣は初めてだ。小さい頃に行ったかもしれないけど記憶にない。
いつもは閑散としている神社だが、今日は嘘のように人が多い。人の波に飲み込まれ、迷子になってしまいそう。
「昴流何それ美味そう」
「…くれーぷ?」
「何味?」
「べ、べりーべりー…って言ってた気がする。あ、後生クリーム」
「一口ちょーだい」
良いよの『い』の字も言い終わる前に兄貴に俺が食べていたクレープにかぶりつかれた。
「2人ともあんまりいちゃつかない」
「これが通常通りだもんなあ…あっ、愁もして欲しかった?」
「や、大丈夫です。大丈夫ですから」
「えっ…」
またしても愁に流され、抱きつこうとしたら避けられでしょんぼりとしてしまった兄貴の頭をぽんぽんと撫でて慰める。
「3人の距離感が兄弟にしては近すぎることに違和感を覚えてくれ…周りの視線が…!!」
琉生が溜息を吐いて指差す先は俺達と同じように初詣に来た人達。
顔をそっち向けて見ると沢山の人と目が合い、そして合った瞬間にそらされる。
「…俺ら目立ってた?」
「かなり」
「そりゃあ、だって流星さんが引っ付くから」
「俺のせいなの?マジで?弟愛して何が悪い訳?」
「酒と煙草だけじゃなくてブラコンっぷりも抑えた方が良いんじゃないですか?」
「しゅ、愁が…反抗期…。昴流慰めて…」
「ええ…」
泣き真似をしながら兄貴が抱きついて来て、対応に困ったが、とりあえず頭を撫でてなる。
「ふふっ、もう昴流大好き」
「流星さーん?貴方は弟離れ少しはしたらどうですか?」
「いたっ?!いてて…っ」
「あ…」
兄貴をよしよししてると兄貴の背後から、ぬっ、と手が伸びてきて兄貴の髪を掴み、俺から引き剥がすように引っ張った。痛そう。
「椿先生手加減してくださいよ…」
「流星さんが兄でもそれは出来ませんね。近すぎです」
兄貴の髪を引っ張る人なんて1人しかおらず、ついに濃いメンバー全員が揃った。
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