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おみくじも引き終わったし、出店を見て回る。
夏祭りの時に出ていた屋台と大体同じだったけど違うのも。気になったものを買って歩きながら食べて、また買って。晩飯作らなくて良かった。
「もう結構前に年越しちゃったけど年越しと言えば蕎麦よねー。蕎麦の出店なんてあるの?」
「あそこにあるぞ」
「マジでじゃあ俺買う」
「俺も買おうかなあ。…ルウちゃんは?」
「じゃあ、俺も」
食べるものが食べるものなので席を確保する組と買いにいく組に別れることに。
俺と愁と臣と涼は買いにいく組。
大晦日?もう明けたから元日?ってのもあって蕎麦の出店は凄い行列。
「愁ちゃん愁ちゃん恋人は?タチ?ネコ?」
待ち時間の間に臣の質問の嵐が愁を襲う。最初もやっていたって言うのによく飽きないなって思うどれだけ知りたいことがあるんだろう。
愁は『何だこいつ』って具合に顔を歪ませながらも質問されたことに適当に答えていく。
「恋人はいる一応ね。バリタチ。上以外無理」
「え、でも愁…」
「ルウちゃん、しー」
「え、何々?どう言うこと?」
「ルウちゃんの勘違いだから気にしないで~」
さらりと嘘をつく愁。確か愁って桂木さんとだけは…と思ったけど口止めを食らう。臣に知られたくない。…と言うよりは知られたら面倒って感じ…?
…うん、俺臣にそういう質問一杯されたからここは嘘をつくのが正解かも。俺にはできそうにないけど。
「彼氏どんな人?」
「彼氏限定するんだ」
「えっ、だって彼氏でしょ?」
「…嗚呼、うん……やっぱ君そう言う感じの人ね」
愁がそう言って「濃いなぁ…」と苦笑する。
「そう言う感じの人」ってのは…えっと『腐男子』?ってやつのことだと思う。
俺達の注文する番が来るまでそういう質問ばっかされて愁は苦笑いこそしたが嫌な顔1つしないで嘘混じりではあるがちゃんと答えてる辺り、臣のことは少なからず嫌いではないんだろう。
安心した。俺は臣のこと好きだから愁が嫌いだったらどうしようかと思った。
「…まあ、騒がしさはルイちゃんに似てるよねぇ」
「…嗚呼、うん確かに」
俺がそんなことを言うと返されたそれに悔しくも納得してしまった。
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