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「流星さん流星さん。明日叔父の家で親戚が集まるんですけどどうですか?昴流君と一緒に」
「明日ですかー」
蕎麦も食べ終わって、ふと思い出したように真さんが兄貴の…というか俺らの予定を聞いてきた。
そう言えば、俺の家族と涼の親戚で一緒に集まってみたいなって話したっけ。
「明日は親父の家に止まる予定だったんですよね。まぁ、場所が変わるだけで正直場所なんて何処でも良いですし親父と彗に聞けば…」
「何それどう言うこと」
兄貴の言うことに驚いたのは真さんではなく、俺。
そんな話聞いてない。父さんの家に行く以前に明日4人で集まることすら聞いてない。
「あっ悪い伝え忘れてた」
…本当にこのマイペース男は……。
「でも良いんですか?邪魔になりません?」
「いえ、大丈夫ですよー。叔父の家無駄に大きいので」
「…そうなの?昴流」
「凄い大きかった」
最初ヤのつく方々の家かと思ったと付け足すと「あの極道屋敷か」と見覚えがあるのかポン、と手のひらを拳で叩く。
愁も知ってるらしくて「あれ堅気の家だったんだ」と蕎麦をすする手を止めて呟く。琉生も似たような反応。…あの家ってそんな有名だったの?
「治安悪い割にはそれらしい家なんてあれくらいだしな。…まあ、"だからこそ"悪いとも言えるけど。俺が餓鬼の頃はあれがマジでそう言う家か確かめる為に乗り込むかって話があった位だし」
「えっ…」
「今でもそう言う中学生いますよ」
「あの家に間違って入ったとしても命はないとか変な噂ありますよね」
「うわ、マジで?変わらねぇな」
懐かしそうに話してるけど待って俺そんなの聞いたことない。
涼も初耳らしくて頭を抱える。真さんと臣は爆笑。
「どんな人が住んでると思えば案外近くに居たんですね。中凄ぇ気になる」
「なら来ます?」
「うわー、良いんですか?親父に聞こ」
携帯を取り出してポチポチと弄り始める。その数分後にピロリン、と返信のメールが届いた音が鳴る。
「『迷惑でないのなら。涼君や涼君の家族さんその家の人に確認を取ること。』…だってよ。んじゃあ決定だな。…愁と琉生君も来る?」
「えっ?!や、悪いですって」
「私達は良いわよー。…嗚呼、でも正月だし家の方で用事があるかしら…?」
「俺はバイトあるから無理ですね」
「あらー、残念。正月以外にも集まってるからその時は来て頂戴?」
「まあ、はい。気になってる所はあるんでいつかお邪魔させてもらいます」
「昴流昴流、酒飲んで良い?」
「中瓶2本までね」
「そんな……」
しょんぼりしても駄目。今日も1本分飲んだんだから。
「ルウちゃんどんどん嫁からお母さんになってる…」
「昴流ママ…お兄ちゃんもっとジュース飲みたい」
「流星さん、お酒はジュースじゃないですよ」
「似た様なもんじゃねえか。たったの5%じゃん!!」
「駄目」
アルコールに強い人の怖いとこってここだよな、って最近よく思うようになった。強いから飲みすぎて若くして肝臓さようならするとか笑えないからね、兄貴。
「…それから涼も。あんまり飲んだら駄目」
何で俺の周りって酒に強い人しかいないんだろ。
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