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目の前で撃沈する琉生。
「鬼が降臨なされる」と頭にキノコを生やしてしまっている琉生が握ってるのは、テスト結果。全国模試の。
「うっわぁ、俺偏差値50未満とか初めてみたんですけどぉ」
「止めろぉぉぉ!!!!」
どうやら琉生はかなり悪かったらしい。50未満かぁ……。聞くに大体は50ちょっとあったけど、ぽろぽろ低いのがあるっぽい。50が大体平均って聞くから……まぁ全体的に平均っちゃあ平均だけど下の上くらいだからもうちょい頑張ろうねって感じか?
「じゃあお前偏差値どん位なんだよ!」
「俺60~」
「おかしいだろぉぉぉぉ!!!」
愁の結果にゆさゆさと愁の肩を思いっきり揺らす。全く勉強せず、常に授業はサボってる愁。勉強はしている琉生。
何だろうなこの差は。俺も何でこいつこんなに取れてんだろって思う。天才はやっぱ違うな。
「昴流は?!昴流は?!!!」
「え、俺…?」
「あールウちゃん今回本気でやってたからあんま見ない方が…」
愁の静止も聞かず、否、止めるのが遅かったと言うべきか。俺の偏差値やら順位やらがかかれた紙を見た琉生が固まる。それはもうコンクリートで埋められたのかってくらいにピッタリと。
「な、なじゅ、いち…」
「英語何点だったの?」
「全部合ってた」
「さっすが~」
総合偏差値は71。涼に真面目にやってみろって言われたから結構頑張った。英語か全部合ってたから思ってたよりも良い結果。国語が心配だったからなぁ……。主に漢文。俺漢字はちょっと苦手。
「昴流頭良すぎじゃね…??マジでどっからその脳生まれてきたの?」
「…俺一応授業は聞いてるからそう言うのは愁に聞いた方が…」
「あ、俺文字見てたら答え見えてくんの」
「うっそぉ?!」
「嘘に決まってんじゃん」
…愁は別格なんだろうな。こいつ本気で授業受けたら俺より良い結果出しそう。
「俺にも分けてくれよ…」
「え、それは無理…」
「…頑張れ…?」
「もう嫌だ家に帰りたくねぇぇ」
曰、母親の雷が落ちるらしい。そして2・3時間位説教コースなんだと。
琉生の話でいつも聞く琉生のお母様、大体怒ってらっしゃる。勉強面で。
「えっと…がん、ばれ」
「昴流ぅう…」
「こればかりはルウちゃんもどうしようも出来なかった。お疲れ様」
「うわぁぁぁぁあ!!」
何か、もうムンクの叫び。ポーズもそっくりだった。
崩れ落ちていく琉生の背をポンポンと叩いて慰める。
俺にはフォロー入れることも出来ないもんなあ…琉生の家族じゃないんだから。
それに琉生のお母さんも琉生が心配だから怒ってるんだろうし…うん、怒られんの頑張って琉生。
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