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「朝っぱらから幸せオーラ出してどうしたんだー?」
「うゃ…っ?!」
涼にもらったキーホルダーは学校に持っていく鞄に付け、付けられた状態での初めての登校。
教室に入り、鞄の荷物を机の中に入れていると、後ろから琉生に横腹をつつかれた。
び、吃驚した…。
「このキーホルダーか?…椿先生にもったの?」
「…ん」
俺の鞄に付けられたそれを指さされこくんと小さく頷く。
「成る程なー…こんだけ喜んでくれたらそりゃああげたくなるよな」
「…うっわ、えっルウちゃん朝から周りがお花畑~どうしたの」
「ふぁっ?!」
また新しい声が入ってきて、横腹から背中にかけてゾワゾワと悪寒が走る。
今日2度目。何なんだ。最近は横腹つつくのが挨拶の代わりなの?
「……ふぅん、これ、ね。これ可愛過ぎじゃない?幾らルウちゃんが似てるって言ってもここまで可愛くはないだろ?」
誰が、と言わなくてもそれは涼のことで。
琉生もそれにうんうんと深く頷く。
ええ…そうかな。
「涼も、かわい…」
「…うん、そう見えるのはきっとルウちゃんだけだよ」
「む…」
可愛いのになぁ、と思いながらツンツンと鞄に釣られた熊をつつく。
目は茶色。生地は目よりも濃い茶色。肉球のところが薄めのオレンジ。色も可愛い所も時々見せてくれる涼の可愛い顔とそっくり…だと俺は思うんだけどなぁ。
「まぁ…、ルウちゃんがそう思うなら俺は良いんだけどさ。…ちゃんと落とさないようにしなよ?見る感じこれ高そうじゃん」
「あ…うん」
高い…んだろうか。縫いぐるみも結構な値段したしやっぱり高いのかなぁ…。
そう思ったら付けるのも申し訳なく…大事にしよう。
また今度機会があったらお返ししないと。
「…これって"あれ"だろ?椿先生昴流に結構貢いでね?」
「…ルウちゃんがこうだから可愛がりたくなるんでしょ」
「まぁ、滅多にいないよなぁあんなに喜んでくれる奴。ぬいぐるみかよって怒る奴もいんじゃん?」
「それで値段分かったら態度変える奴ね」
「それ」
「……何の話だ?」
2人が悟ったように会話してるのに付いていけず首を捻らせる。
だって涼がくれたのたら俺全部嬉しい。
女子が付けてるっぽい可愛いものを良くもらうけどそれが涼が考えて買ってくれたものなら嫌だとは思わない。
あ…怒るってそう言うこと?自分に合わないものくれたから…とか?
値段が分かったら態度を変えるのは…申し訳なく思って、か…?まぁ、そりゃあ思ってたよりも高かったら申し訳なく思うよな。
2人にそう言うことかと確認を取ったら口を揃えて「違う」って言われた。…む。
「ルウちゃんは知らなくても良いよ。もうさ、純粋なままでいて」
「昴流がそう言う奴等みたいになったら俺等泣く」
「本当にね。つか見たくねぇそんなのルウちゃんじゃない」
まさかの存在否定。それ程のことなのか。
涼からもらったキーホルダー。
それがブランドものだとこの場で気が付いていた愁と琉生からその事実を伝えられることは無く、それから話は何故か女子って怖いって話題に変わってしまった。
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