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剃られ終わり、シャワーで洗われ、肌に悪いからと保湿液を塗られ。そうして現れた目の前の惨状としか言えない光景に目がなくなれば良いのにとさえも思った。
「可愛い。昴流ってばどこも肌真っ白なんだから…」
「……んっ…」
見事つるつるにされ肌色が曝け出されたそこを涼が愛しそうに撫でてくるので後悔したことを口に出しにくい。
これマジで修学旅行までに生えなかったらどうしよう…。俺剃ったたことないから生えてくる?伸びる?ペースなんて知らないよ…。
「…生えてこなかったら、涼のせい…」
「ふふ、一生養ってあげるから安心して?」
そこは何としても生やしてあげるとかそういう言葉はないんですね。
全て受け入れるの大事。大事だけどそこは受け入れて欲しくなかったな。協力して欲しかったな。
…生やす協力って何だろ。育毛?植毛?それもそれで嫌だな…って何て話してんだろう。
「…あー…本当可愛い。超すべすべしてる…」
「んー…っ、擽ったいてば…」
普段は触られることはなかったそこを触られるとこそばゆくて涼の手から逃げてズボンを穿く。
…何か、直接肌に布が当たる感覚に違和感。
「逃げんなよ昴流。超可愛かったからもっと見せて」
「…ほんと、変態…」
「ふふ、昴流だけの変態。嬉しい?」
「否、そこまで嬉しくない…」
付き合ってる人間が変態なのを喜ぶ人っているのか?いないだろ…いたらそいつも相当な変態じゃあないか。
俺の肌が触り心地最高だったのにとぶー垂れる涼。他の場所もあるだろって俺が言えば「眺めも最高だった」って返ってきて嗚呼、こいつもう救えない部類の変態だなって。
こいつの頭を宇宙に置いてきてしまった言葉も2年目の後半に突入するとそこまで驚くことはなくなった。…まだ驚くことの方が多いが、その内慣れてくるのだろう。慣れって怖いな。
「昴流、セックスん時俺のシャツ着てしてくれない?」
「…え、わざわざ着替えんの?」
「お願い彼シャツして。してくれたら俺今週頑張れる」
「お、おー…そう、か…」
こいつの頑張れる基準ひっくい。それと平行して頑張れない基準もひっっっくい。
涼は変態と同時に駄目人間だ。これはきっと変態なせいだ。
…まぁ、そん位なら、な。着替え持ってくるの忘れた時に涼の借りてるから構わない。
「あ、後カメラ使わせてな」
「……は?」
「ふふ、今年も撮ろ?」
にっこりとしながらされた要求に思考が停止する。
それだ。慣れてきたなあ、と思ってた頃にこいつは爆弾をいつも投下してくる。
ええ、分かってましたよ。剃って彼シャツだけで満足するような変態じゃないって。
分かっていたけども。
毎年恒例にしなくても良いじゃんか。
「…俺にまた様付けで呼ばせたいの」
「良いな、それ。けど今回は別の趣向で行きたい」
今回は?それは何だ。前回と比べての今回『は』なのか、次もあるよって今回『は』なのか。
この変態の場合フィフティーフィフティーだ。
「マジでへんたい…」
「昴流が大好きって証拠」
その証拠に撮ろうぜ発言される俺の身にもなってみろ。
「駄目?」
「うー…」
何でもするって言ったじゃん、みたいな視線を寄越されて断りにくくなる。
やだこの変態。絶対俺がどうすれば断れなくて、絆されて頷くのか分かっててやってるんだ。
「あんま、り…変なことすんなよ」
「はいはい」
そうして俺は今日もこいつの押しに負けるんだ。
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