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晩飯を食べたら直ぐ着替えさせられてベットの上に座らされる。
涼はあの写真家にでもなりたいのかって位の数のカメラの2台ををクローゼットの中から取り出して鼻歌を歌いながら固定させていく。
…ヤる動画を撮る準備をこんなにもノリノリでするのは世界中探しても涼だけなんじゃないか…なんて。
「昴流、こっち向いて」
「…ん?…うわ」
体の方向を変えると真正面に固定されたカメラ。カメラを操作でもしているのか、涼はカメラの後ろから離れない。
今回は何されるんだと縫いぐるみを抱き締め、警戒する様にカメラのレンズを見つめる。
「ふふ…、俺の服着てだぼだぼな昴流が昴流を抱き締めてる。可愛い」
「…う、うん…?」
「それじゃあ撮るね」
余程俺がサイズが全く合っていない涼のシャツ…ではなく、トレーナーを着て人形を抱き締めてるのが気に入ったのか固定されていないカメラのシャッター音を鳴らして、その次に録画のスイッチを押す。
…が、スイッチはもう押したって言うのに、涼はそこから動かない。
「りょう…?」
何でこっちに来ないのかと涼に視線を送るも、笑い返されるだけで答えはない。動かない代わりに涼はカメラの後ろから言葉を発した。
「じゃあ名前から言おっか」
「えっ…名前…?」
「そう。ほら昔のAVにありがちな奴」
…否、知らない。そんなの見たことない。
昔のAVはそんなことを最初にしてたのか…。
…え、何この変態。まさかAV模して撮ろうとしてる?
「ほら名前俺に教えて?」
どうやら、俺が名前を言うまで涼は名前を知らない設定らしく、早く早くと急かしてくる。何だこの徹底ぶりは。
…まぁ、名前位なら良いか。
「す…ばる」
「ふふ、可愛い名前。昴流は何歳?」
「えっ…17…」
名前だけだと思ったら他のも聞くんだな。
他にも知ってるだろってことを一杯聞かれた。
高校生なの?とか誕生日は?とか。
どうやら昔のAVは最初に質問タイムが何分間か続くのが主流だったらしい…知らんけど。俺はそんなの見たことないし。
「んー…、昴流どのくらいの頻度で自分でナニしてんの?」
「は?」
「ふふ、教えて欲しいなぁ」
…何だこいつ、質問がいきなり変な方向に行ってしまった。逆ベクトルだよ。ちょっとずつ向き変えていって欲しい。
「…言う訳ないだろ」
「えー、教えて?」
「……お前、前聞いたじゃん…」
1年位前に。電話越しに…し、した時。お前聞いてきたから俺答えた記憶がある。後、付き合いだして直ぐの時も。
それなのにこの変態、俺そんなの聞いた記憶ないな、って顔をして催促してくる。
「…2回、位」
「え、1日で?えっち~」
「っ、に、2ヶ月位で!」
わざとらしく間違った方に取る変態。
それに対して俺が慌てて訂正を入れるのも計算のうちでやっているんだろうから性格が悪い。
「そっか。…あれ昴流。一昨年の7月位に聞いた時指て数える程度しかしたことないって言ってたじゃん?そんで、去年の3月位に聞いた時は2ヶ月に1回するかしないかだったよね?……っふふ、段々増えて来てるけど何かあったの?」
「え、な…なっ…!!」
「ダーリンに教えて欲しいな」
早くもインタビュアという設定を捨てたこの男はにっこりと笑ってそう聞いてきた。
俺としては、あまり触れてほしくなかったそれ。
確かに。確かに、回数が中学の頃よりも涼と付き合いだして増えたな…って…自覚がないと言えば嘘になるけども……けど、けど!!それにそこまで対した理由はない…筈である。
自慰するのだって、全部朝勃してたから何となくし始めたもので、その…えっと…。
「あ、うう…」
ぐるぐるともの凄い勢いで働いた頭がついにパンクし、ぷしゅー、と煙が頭上から吹き出す。
俺が人形に真っ赤になってしまっているのであろう顔を押し付け隠すと、離れた所から「可愛い」ってくすくすと涼が笑うのが聞こえた。
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