アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
涼は俺が恥ずかしいと思うことを言うのが上手だと思う。…と言うか、そればかりを狙って言ってくる。
この昔のAV?を模した撮り方もやってみたかったからじゃなくて、俺がこうなるのを期待していた…んじゃないのかとさえも思えてきた。
「ねえ、昴流。何で?」
「…っ、し、しらない…」
「えー…仕方無いなあ…」
あの涼が。あの涼がだ。珍しく「じゃあこの質問は止めるね」と引き下がった。
3度目だが、あの、自分から折れるという言葉を知らないような涼が、だ。それだけで嫌な予感しかしない。
「止めるから、代わりに1人えっちしてる時何考えてシてんのか教えて?」
出来ればその予感は当たって欲しくなったと切実に思った。最悪だ。余計恥ずかしい質問に変えてきやがった。
「ほら昴流。おかずどうしてんの?えっちん時どこ触ってんの?」
「…しら、ない…!」
「先から知らないばっかじゃん」
「あ…ぁう…」
「すーばる。教えて欲しいなぁ」
「ね?」と、こてんと首を傾けてお願いする仕草は可愛らしい。可愛らしいけれどその俺の方を向いているレンズは何だ。お前は何てものを記録しようとしているんだ。
「言わない…!!」
「あらら…」
耐えきれなくなり、綺麗に畳まれていた布団を引っ張って頭から被ってカメラから、涼から逃げることを選択した。
有り得ない。馬鹿、変態。
何でカメラを前にしたら意地悪度が増すんだ。いつもはそんなこと聞いてこない癖に。
「昴流~…ごめんって。出ておいで?…嗚呼ほら録画切ったから。俺の耳元でボソボソッと言うだけで良いから教えて?」
質問の方を折れて欲しかったんだが、どうやらそれは涼にとってビデオよりも優先したい質問ならしい。
俺を布団の上から揺すって、お願い、お願いと涼が繰り返し頼んでくる。…そこまでして聞きたいのかお前は。
「すばるー…何でもしてくれるって言ったじゃん~」
「う…」
ここでそれを出してくるのは狡い。
何でもする、にこの質問に答えることも入ってるって言ってるようなもんだ。狡賢い大人。
「…ち、んこ…触るだけ…」
「へぇ…どんな風に?おかずは?」
「…っ、し、質問増やす、な…!」
布団に潜ったまま、ボソボソとその質問に答える。
そうしたら俺が負けて喋ったことを良いことに質問の量を増やしてきた。
絶対こいつ、何でもするって言ったじゃん作戦で事細かに聞こうとしてる。
「ねえ、昴流。おかずは?何思ってやってんの?俺とのセックス?」
「…しっ、ししし、しらな…ぃ…!」
「…それとも年頃の男の子だもんね。そういう本?女の子の方が1人でする時は興奮する?」
「…~っ、それは、しない…!」
女の人って単語にガバッ、と布団の中から飛び出す。
涼が言うのはアダルトブック、所謂エロ本…のことだと思うが、そんなの買ったことない。買う勇気なんてないし、まず買う訳がないだろ。
「俺涼じゃないと嫌…っおれ、好きなの涼だけだから…!」
「…じゃあ、おかずは俺なんだ?」
「え、な…そう言う、つもりで言ったんじゃ…っ」
くすり、と涼に笑われ勢いで言ってしまった言葉を思い返し、ぼひゅん、と爆発して顔が真っ赤に染まる。
そう言う本を見てしたことはない、俺には涼だけ…だなんて、俺が涼を思いながらシてるって言ってるようなもの。
実際、確かにそうではあるのだけど。自分でやるにはやり方がいまいち分からないから涼にされるのを思い出しながら触りはして…嗚呼…、自分で地雷に足を踏みこんでいってる。俺の馬鹿。
「ふふ…そう。嬉しいよ昴流。俺のことマジで大好きだな?」
「あ、う…」
「可愛い。全然1人でシない昴流が俺が好きで回数が少しでも増えてくれたのが嬉しい。それから俺を思いながらしてくれてんのも」
こっちは恥ずかしくて堪らないのに、涼ってば凄く幸せそうな顔をしてそう言うんだ。俺が涼のことどれだけ好きなのかを言われてるみたいで嬉しかったとか言って。
そんなこと言われたら、意地悪されたことも怒れない。
「…ねぇ昴流。そんな俺が大好きで大好きで仕方がないお前がするオナニー撮らせて?」
…まぁ、こう言う所はどうかと思うけど。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
592 / 1113