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1度家に帰って荷物を置いていってから学校へ登校する。
学校はいつも以上にざわついてて、涼の誕生日ってことばかりに頭がいっていた俺はそこで、そう言えばチョコの日なんだっけ、とそれを思い出した。
昨日は涼のこと優先してたし、菓子はまだ作れてない。
1日遅れになるが、作るのは今日家に帰ってからにする。
「朝から頑張ったの?お嫁さん」
「ふにゃ…っ?!」
ホーム画面になっている去年の誕生日の、涼がシュークリームを頬張っている写真。それを眺めながら今年は何個作ろうか、とかいつ渡しに行こうかと物思いにふけっていると、後ろから伸びてきた手が、横腹をわし掴んで、むにむにと肉を揉んできた。
振り返らなくとも愁であることは直ぐに分かり、愁が言う頑張ったが何を指すのかと逆に質問し返した。
「え、そりゃあこれしかなくない?」
「?…え、あ…、…ば、ばばば馬鹿じゃ、ねぇの…!!!」
愁が人さし指と親指で輪を作って、そこにもう片方の人さし指を突っ込む。
最初は意味が分からず、愁とその手を交互に見ていたのだが、愁の指の動きで遅れて理解し、ぼぼぼっ、と顔が赤く染まる。
「…あれ、その反応はしたの?」
「しないし!!ばか!愁のえっち…!!」
「ルウちゃんって下ネタ無理だよね。そこが可愛いけど」
愁の胸ぐらを掴んで、キッ、と睨むもこいつ、「かわいー」と笑って俺にキスしてくるだけ。ムカつく。
「…ま、昔より今の恥ずかしがりで感情豊かなルウちゃんの方が好きだよ。ちょー可愛い」
「うー…」
「おーい朝っぱらからイチャイチャすんなそこ2人」
「あいたっ」
俺らよりも一回り位高いそいつが、愁の後ろに回って頭に拳を落とす。先のが愁にからかわれた仕返しだと思うことにする。良くやった琉生。
「昴流、プレゼント椿先生に渡せた?」
「渡せた」
「健気~、あいつになんかサンドイッチ包装してた奴渡しとくだけで喜ぶだろうに」
「それは塵じゃ…」
て言うかそれ、前も似たようなこと聞いた気がする。ええと、徳井さんから。
皆涼のことどう見てんだろう。塵渡して喜ぶとは思えないんだけど、戸惑うか最悪怒るよ誰だって。
「あいつ何でも喜びそうだけどな。…あー…そうだ。あれしねぇの?ルウちゃん」
「…何を?」
「ほら、前も言ったけど『ご飯にする?お風呂にする?それとも俺?』って奴、出張から帰ってきたあいつに」
「え、は、はぁ…っ?!!」
何で愁はこんなにも徳井さんと言うことが被るのか。
涼の思考回路が分かりやすいのか、それとも偶々なのか。これ言ったの何度目か忘れたけどそんなことしない。
だだだって恥ずかしい…し…。涼が喜びそうではある、あるけどそんな台詞俺の心臓が持たない。
古い?昔からある台詞だからこそ言いにくい所もあると言うか…。
「割とマジでこれ以上に喜ぶものはないと思う」
「さらりと嫁発言自分でしてるもんなぁ…椿先生なら一瞬で疲れぶっ飛びそう」
琉生まで徳井さんと被っているところが。
何?涼ってそんなに分かりやすいの??え、俺分かったことないんだけど。まだまだ涼語理解するのに時間掛かりそうなんだけど。
あいつの脳味噌は宇宙に広がってるんだぞ??どんだけ宇宙広いと思ってんだよ。低気圧だよ。そんなとこで言葉のキャッチボールするなんて難しいぞ。
「あいつの頭に広がる宇宙はルウちゃんって重力場だから。ルウちゃん一直線だから」
「かなり分かりやすいっちゃあ分かりやすい」
「むー…」
その、俺一直線でもその本人が理解出来てないのは何でだろう。俺にはハイレベル過ぎる世界だ。
でも、それで愁が言うように本当に涼が凄く喜んでくれるんなら…、
「まぁ、下半身の保証はないけどね」
…うん、止めとこ。
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