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タルトを食べ終わった数分後に車は停まり、そこは地下の駐車場だった。
食べ終わったすぐ後に停まるだなんてタイミングが良すぎる。
考えられるのは着くまでの時間を計算して、俺が食べるスピードを遅くさせたってこと。まぁ、俺が意識して食べてるのを見たいついでだろうが。それは。
そうだと思ったら、何もかも涼の思うがままに踊らされていたことにムカッときて涼の腕をぽこぽこ殴った。
「かわい。恥ずかしがりなんだから」
「うー…」
俺にとってはお仕置き間接キスお仕置きで格闘していた移動時間だったのに、涼は充実感が顔に出ている。隣で絶対心の中で笑ってたんだ。見た訳じゃないけどそんな気がする。
本当ドS。救えないドS。悪魔。大魔王。
「だって可愛い昴流見てたら癒されるんだもん」
その方法が性格悪いんだってば。
でも、結局はその意地の悪さを許してしまうんだよな。だってこんな涼の幸せそうな顔見てたら何も言えなくなる。
だからと言って恥ずかしさが消えるのではないので、今日明日は控えてくれると嬉しいです。その…一応外だし。見られたらもっと恥ずかしくなる。
「ま、また意地悪したら…明後日まで口きいてあげない…から」
「それは嫌だから気を付ける」
即答。
涼の意地悪がこれで全部なくなるとは思ってないけど、これで数は減ってくれる…筈?
朝からこれだからこう言わなかったらきっとこの2日間俺ほぼずっと赤面しっぱなしになっていたと思う。
「昴流の真っ赤になってあわあわしてるの見れないのは残念だけど…笑う昴流も天使みたいに可愛いから今日はそっちを堪能することにする」
天使みたいに可愛い…とか、そんなキザな台詞軽々しく口に出せるのなんて俺が知る限りじゃあお前だけだよ。多分一生掛けても涼しか見つからないだろう。
「…それで、シークレットはいつまで続くの」
「んー…、俺の気分?」
車から出て、駐車場の出口に通じる道を歩きながら、まだあのヒントで出せれていない答えをそろそろ教えて欲しいと言う意味を込めてもう一度聞いてみた。が、教えるのも教えないのも涼の気分らしい。その言い方って絶対教えてくれない奴だ。
「…まぁ、殆ど答え言っちゃってるし、答え言うと模試のご褒美?」
「模試…?」
「遠くにデートしに行こっかって言っただろ?水瀬の勉強にお前が付き合ったりで時間合わなかったからな、遅くなってごめんね」
模試…。『ご褒美』って模試のご褒美って意味だったのかあれ。確かに、ほぼ答え言われてたな。修飾語が1つあるかないかの違い。
地元以外の場所でのデート。ご褒美って言われてから1ヶ月程経ってからのそれ。俺でも忘れてしまっていた位なのに覚えててくれたのが嬉しくて。後ろから涼にぎゅうぎゅうっ、って抱き付いた。
涼は嘘は吐かない。絶対。有言実行。
悪い意味…変態な発言も、こう言う良い意味でも、するって一度言えば果たされなかったことはない。
悪い意味の方は…まぁ俺が折れちゃうってのもあるけどね。
涼のそう言うところが好きだなって、改めて涼の良いところを実感してそう思った。変態だけど。性悪だけど。
「ありが、と…っ」
「嬉しいの隠しきれてない昴流超可愛い。惚れ直した?」
優しい目で、口元は意地悪く弧を描き。そう涼は聞いてきた。
いつもなら「馬鹿じゃねぇの」とか「ふざけたこと言うな」言ってるところだけど、嬉しさからか、俺は首を横に振っていつもは答えないそれに答えを返した。
「涼のぜんぶ…好き」
惚れ直すところなんてない。
俺は涼の全部が元から好きなんだから当然だろ?
「…っああ…、やっばい…勃ちそう」
「え゛っ…?!」
「まさかそんな可愛い答えが帰ってくるとは思ってなかった…。不意討ちは駄目だろ昴流さん…」
舌打ちされ、しかもさん付け。
俺ただ聞かれたから答えただけなのに俺が悪いの?勃つって。勃つって。あれだよね『ムラッと』って奴だよな。…そんなこと俺言った?何か悪い。
でもた、勃つのは止めてくれよ…?薄暗い駐車場内だとしても外は外だから…。
それから約15分。涼はずっと黙りっぱなしで、やっと喋ったと思ったら何かと1試合してきたような顔をしていた。
何って多分理性と本能の世界大戦…??
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