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ぶるぶると頭を降ってみたり、腕を引き剥がそうとしてみたり、あの手その手で涼の手からどうにかして逃げようとするが、涼の手の面積が広すぎるせいか、隙間が一瞬出来て終わりた。
そんなに見られるの嫌なのか。
「…涼の顔、見えない」
「今のままで良い」
「うー…」
見してと言っても答えは一緒だ。
俺が顔を赤くしたらしたら絶対見ようとしてくるのに、俺が見れないなんて不公平だ。
「涼の顔見たい…」
「見るのは構わねぇけどお前が見るのは駄目と言うか」
「…矛盾してんじゃん」
「否、今見られたら結構ヤバいんだよ」
ヤバいって言う程見てほしくない状態?なのに見ても良いってどう言うこと…?しかも見たらいけないの俺限定にされてるって。何で。俺が一番涼の可愛いところ見たいのに。
「そんなに、俺に顔見られるの嫌なの…?」
「え、別に見られんのは構わねぇんだけどさ…」
「じゃあ見たい…っ」
「駄目」
「む…」
構わないって言ったのに、またしても拒絶されてしまう。
一体何が駄目なんだろう。他の人には見せれて、俺には見せれないものって…?
「俺、涼に何かした…?」
「…ん?え、何で?」
「だって…見してくれない…俺、りょ…の顔見たいのに…」
他の人は良くても俺は駄目。なら俺に原因があるってことで、それを直したら見してくれるかなと思ってそう聞いた。
その声が少し震えていたのは気のせいだと思いたいけど気のせいではない。
「おれ、涼のかわいー顔…見たくて…っ」
「…嗚呼、待て。昴流。何となく分かった。分かったからネガティブ思考ストップ」
「ふえ…?」
俺の目を覆ってない方の手だろうか、ポンポンと頭を撫でられ喋るのを止められる。
涼は俺がそう思うとは思ってなかったと謝ると俺が見たら困るって言った本当の理由を教えてくれた。
「お前の『涼大好き大好き』…って視線をずっと送られながらされたら理性が持たないって言うか。その、色々と…ね?」
最後に「察して」と言葉が続きそうな感じにそう言われる。
つまりは、涼は見せたくなかったんじゃなくて、俺の目から逃げたかったってこと?今日は抑えてするって言ったから…?
え、じゃあ涼…恥ずかしがってる訳じゃなかったの…?それはそれでショック…かもしれない。
「え…昴流どうした?しょんぼりして」
「…涼の照れてる顔見たかったのに…違ったから」
「あ、あーー…だから見たがってた訳ね…」
あわよくば写真に納めようと思ってたのに、完全に俺の勘違いだけどそうじゃなかったのは残念だ。また今度見れることを願ってまじまじと涼の顔を見ようとするのは今日は止める。
涼感じてる時色っぽくて、格好良くて、でも可愛いから一杯見ていたいけど、涼が余裕なくなるって言うなら仕方ないよな。…今日は激しくされるの嫌だし…。
「…そんなに俺のが赤くなってるところ見たい?可愛くないと思うけどなぁ…」
「絶対可愛い…!見たい…っ」
「可愛くないって」
「む…」
涼にだって可愛いとことの1つや2つあるのに、それはないと否定されてしまう。皆涼が可愛いって言ったらそう言うんだ。「その真逆じゃね?」って言ってくる位だ。そりゃあ変態だし、俺の知らないところで大魔王様になったりしてるけどさ。
それは残念で、涼可愛いところ知って欲しいって思うけど、でも、裏を返せば俺だけが知ってるってことでもあるから、俺だけが知ってることに満足感も抱いてる。
「ふふ…」
「…どうした?」
「涼の可愛い顔、ぜんぶ俺だけのもの」
突然笑いだした俺に不思議そうな顔を向けてくる涼にふりゃりと笑う。
涼の嬉しそうにしたり、微笑んだり、寝顔であったり。可愛い顔を独占できると思ったら気分が良くなった。
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