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「っ…糞…そうやってお前は…」
「あわわ…?!」
そしたら何故か涼に舌打ちされて、緩んでいた俺の目を覆っていた手にまた力が入った。
何で?俺何かした…?
「反則だ小悪魔。…っ嗚呼…不意討ちだそれは…」
力が入ったとは言っても、先とは違ってがっちりと固定されていない光の隙間がある涼の手の壁。その隙間から覗いてみると、涼が額に手を当てていて、良くは見えないけど、いつもより早口で余裕がなくなった時に近い声。涼が今どんな顔をしているのか何パターンかは想像出来る。
「…っ、こら…」
見て欲しくなさそうな涼には申し訳ないけど、見たい衝動に負けて壁を破って涼の顔を見てみる。
涼の大きな手は顔の大部分を隠していて殆どが見えないが、僅かに頬が普段とは違う色に染まっているのは分かった。
その色を確認すると胸がきゅぅんって締め付けられる感じがして、涼に抱きついた。
「りょおかわい…っ!」
「可愛くないって」
「ふふ…っ、可愛い。やっと照れてるとこ見れた…」
恥ずかしがってる訳ではないけど、やっと見ることが出来た顔。涼が赤くなってるところ。
照れてるのは片手で数えても指が余る程度の回数は見てきた。でも言い換えれば『その程度』で、涼が赤くなっていること自体がレアだ。だから表情は手のせいであまり見えないけれど、それでも満足。
「そうやって喜んで尻尾ぶんぶん振ってるお前が可愛いよ」
「ひにゃ…っ?!」
ずっと可愛い可愛いと言って顔を隠す手にキスしていたのが悪かったのか涼が尻をわし掴んできた。
隠すものがなくなった顔はもう熱が冷めていた。でも、別に俺が可愛いって言うのが嫌そうな顔はしてないから心の中で可愛いと言い続ける。携帯用意しとけば良かった。
「ん…っふにゃ…あ、ぁ…」
先まで何があっても俺を感じさせるようなことはしてなかったのに、俺の体を知り尽くした涼の手が、双丘を揉みしだき始める。
涼のせいでそれだけで快感を覚えるようになってしまった体はすぐに腰が痺れて力が抜けて、涼に体重を預ける。
今日は俺がリードする側って言ってたのに、これじゃあいつもと同じだ。
「昴流が可愛すぎて手出すの我慢しきれない。俺頑張って耐えてたのにお前が小悪魔なせいだから、明日ちょっと腰痛くても怒んなよ?」
「へ…?」
「ごめん、前言撤回。手綱返してもらうよ。続きはまた今度な?」
言葉を理解するよりも先に立場逆転。あっという間に俺の背がシーツにぴったりと付いて、涼の影に覆われる。
俺が主導権を握るのはまた今度。…それって、つまりのところ涼が受け身になってたのが終わりってことで…。
明日の腰の安全も保証されてない発言に血の気が引いていく。
「あ、あんま…激しくしたりは…」
「それは、頑張る。まぁ昴流がキスしたり咥えたり、可愛いことばかりしてくれたから1回じゃあ収まりそうにないってのは言っとくね」
「涼が、俺がしたいことしたら良いって…っ!そ、それに俺1回だけって言った…!!」
「想像以上に昴流が可愛くて。だから、ごめんね?」
ー昴流が明日辛くならない程度には抑えるからー
こんなに怖い謝罪は出来れば聞きたくなかった。
涼なら俺が明日楽しみにしてるの分かってるからちゃんと明日歩ける程度のところで止めてくれる…と信じているが、不安ではないと言えば嘘になる。
もし明日腰が痛くて歩きにくかったら、暫く涼をこき使ってやる。
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