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朝、愁に起こされ目が覚めた時にはまぁ当たり前なんだけど涼は隣にいなくて、でも代わりにメッセージが入ってたから朝から気分は良い。
『お早う天使ちゃん。今日も3人で楽しんで。嗚呼でも俺が耐えられないからメールはしてくれると嬉しいかな。それと今日の下着は何色?ピンク?』
例えそれが反応に困るメッセージだったとしてもだ。修学旅行中話せる時間なんて殆どないから、メールだけでも送られてくるのが嬉しい。
最後の一文はスルーすることにして。お早うってのとメールをして欲しいってことだけに返事を送って服を着替える。今日は愁が選んでくれた服。明日は涼と前デートしたときに買ってもらった服にしようかなあって思ってる。
「愁と椿先生って昴流のことじゃあ息ぴったりなのに服になると分かれるんだな」
「俺が選んだときはルウちゃん髪長かったからさ、それに合うの選んだんだよね。後可愛いのは嫌だって全力で断られた」
愁が俺に選ぶのは黒ベースの落ち着いた服ばかり。対して涼は明るめの可愛らしい服。琉生が言う様に改めて比べてみると対照的だ。
最近は涼が男らしさを残して選んでくれてるから昔ほどは可愛いデザインに抵抗がなくて着れてるけど、あの時は可愛い服を選ばれるのは女扱いされてるみたいで絶対に嫌だって断ってた。それで選んでくれるのが黒メインの格好良い感じの服に。…まぁそん時は身長が伸び始めた頃だったから余計に可愛い服を選ばれんのは嫌だったと言うか…。そこは察して。
「…嗚呼、納得した。髪って…腰くらいまであったんだよな?」
「そそ。なんかロックっぽくて良いかなぁと思ってね。ピアスもついてたしぽいじゃん?」
「あー、ぽいな。…でも面倒臭がりな昴流が良くその長さでいられたな。洗うの面倒になって切らなかったのか?」
「…んー…」
確かに、洗うのに時間かかるのが腹立って鋏で切ったことはあったようななかったような。でも洗うよりも切る方が俺にとっては面倒だったと言うか。俺は切らないけど。切るのは愁だけど。
「でも定期的に切ってくれてたような気も…」
「痛んでるところだけね。ルウちゃんの髪のケアは俺の役目」
「最早母親の域を越してるぞ」
愁に長い時は毎日弄られてたのは覚えてる、それがケア的なものだったのは初めて知ったが。自分の髪がどうされてるかなんて鏡がないと見えねぇじゃん。
気づかないところで愁お母さん頑張っててくれてたっぽい。何かごめんお母さん。
「まぁ触ってたのは完全に俺の趣味だけどね。ルウちゃんの髪質結構好きで色々とアレンジしたりも…、…あ、そうだった。昨日言ってたやつさ、今あるから見る?1番長かった頃の写真」
「マジで?見る」
何故俺の昔の写真が愁の携帯に今あるのか。普通に考えたら今手元にあるのはおかしい数年前の俺の写真を携帯から愁が漁りだし、それを琉生が横から覗く。
「すっげぇ可愛いじゃん。えっ昴流さん…。何可愛い。あら~…これは凄ぇわ。かわ…っ゛ぐ…」
「渾身のりきさ…っぅ゛」
「昴流さぁん…痛いからそれ…っ!」
琉生が可愛い可愛いと連呼するもんだから、イラッと来て横腹に拳をめり込ませる。
端末を見てみると、編み込みが施された二つ結び…ツインテール?になって寝ている俺だった。だからついでで愁の横腹も殴る。お前は俺が寝ている間に何て遊びをしているんだ。
編み込みが器用にされてるし、ほどくのは勿体ねぇなぁ…って出来だけども、渾身の力作であるのも納得はいくけども、"俺で"そんなんすんな。つか俺こんなことされてたの初めて知ったぞ。それ以前の問題だからな。
「だってぇ…起きてたらさせてくれないじゃん…」
「当たり前だろ」
どうして俺が二つ結びにしないといけない。例えお前が器用だとしてもだ…!!!この写真は削除だ削除。
「それ家にUSBでバックアップとってるから安心してルウちゃん。俺の家宝だから」
「……もうやだお前」
愁の携帯を奪って削除するも、謎のグッジョブサインを出される。俺は全然グッジョブではありません。安心も出来ません。
ーもう2度と髪は伸ばさねぇ…!!ー
伸ばしたらまた知らぬ間にツインテールにされてそうなので、俺は心の中でそう誓った。
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