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修学旅行の2日目。バスの中で涼とメールをしながら琉生が持ってきてくれたガイドブックを読んだりして移動時間を過ごすこと1時間近く。
今日の目的地であるそこにたどり着き、想像よりもでかいそこに一瞬フリーズ。
「…遊園地ってこんなでけぇの?」
「遊園地」
「可愛い。遊園地って」
遊園地で間違ってないはずなのに遊園地遊園地って復唱される。俺変なこと言ったか…?テーマパークって言った方が良かったの?失礼な奴らだな。
俺らの目の前に広がってるのは、関西といえばで有名の、例のテーマパーク。
遊園地は記憶にないとかじゃなくて本当の本当に行くの初めて。CMとかしてるしまぁそれなりにでかいんだろうなとは思ってたけど、まさかこんなに大きいとは思ってなかった。
ここが特別大きくて、東京?千葉?の著作権が厳しいあそこはもっとでかいらしいけど、正直これ以上って想像がつかない。
中に入ったら外から見ても大きかったけどその広さを実感した。平日だって言うのに人は多いし。ハリウッドがテーマなだけあって小さい子供より大人の方が割合としては高い気がする。
「ルウちゃん、あそこの店行こうね」
「もう店見んの…?」
アトラクションに乗るよりも前に愁に引っ張られ入ってすぐの店につれて行かれる。何故か琉生もノリノリだ。「行こうね」って義務感漂う言い方だったのは…気のせいだろう…うん…。
「…何この店」
連れてこられたのはカチューシャとか被り物とかばっか売られてる店。何故に被り物。2人が言うにはここに来たら買うのが普通らしくて、そう言えば何か頭につけてる人いたような、と2人を信じ、なるほどと納得する。とりあえず2人を信じてみることにする。
「ルウちゃんはスヌーピー?やっぱわんちゃん?」
「うわ…っ?!」
「耳が黒色だからちょー似合う。かわい」
俺が選ぶ訳でもなく女子かって位にハイになってる2人にあれこれ被せられ、それプラスで琉生は涼に送る用か俺を撮ってる。
「ピンクパーサーも可愛い」
「ミニオンも良いな」
「それ言うなら全部可愛いじゃん」
何で俺ばかりが選んでもらってるのか。お前らは良いのか。女子みたいな会話を広げてる2人にそう聞いてみたら俺のを決めるのが第一優先って即答された。
琉生が言うには俺が昨日寝てる間に涼に買収され…頼まれたとか。愁は涼の頼みを素直に聞くと思えないから、まぁこいつは好きでやってるんだろうけど。
「ルウちゃんは何が良い?気に入ったのあった?」
「んー……黄色いのかわい」
被り物でこれが良いと聞かれたら答えにくいけど、キャラクターだったら青色のズボンはいてゴーグル付けてる奴。名前は分からないけどそれが1番可愛いかも。まるっこくて。
「嗚呼、ミニオンな」
「みにおん」
何でミニオンなんだろう。ミニオンって『minion』のことだよな?誰かの子分なのかな。…黒猫的ポジション?聞いただけじゃあ名前の由来が分からないな。由来が少し気になる。…まぁ良いか。名前なんてそんなものなんだろう…多分。そうだ、気にしたら負けだよな。
「じゃあこれの被り物かなぁ。…あー、かわい。ミニオンルウちゃん超可愛い…」
「ん…」
そのミニオン?の被り物を被せられた状態で人形相手にするみたいに愁が頬をスリスリとしてくる。お気に召したらしい。俺が被るんだけどな。俺すっげぇ今着せ替え人形の気分。
俺のに可愛らしいものばっかり選んでた琉生と愁はシンプルな奴を買ってて、俺だけ3人で歩くには目立ってしまうような気もしなくはない。そこはお前らもでかくて飾り一杯あるの買えよ。
自分で払うつもりだったんだけど、琉生が俺のも払ってくれて。…もっと言えば俺のを選ぶように頼まれたときに涼から渡されたらしいお金で。涼ってそこら辺ちゃっかりしてるよなぁ…。
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