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昼食が終わってからは歩きっぱなしでアトラクションを回って、あっという間に6時半頃になった。もう空を見上げたら真っ暗だ。
後遊べるのは1時間半しかない。1つだけならアトラクションに乗れる時間があるけど運悪ければお土産買う時間がなくなってしまうだろうからアトラクションは諦め、入口付近のグッズショップで時間を潰すことにした。
愁は相変わらず菓子の方に……と思ったのだが何故か今回は行かず、キーホルダーとかヘアピンとか、そういうのばっか見てる。
曰、「こう言うところのお菓子って無駄に高い上にパッケージとかプリントが特別仕様なだけで味はどこでも買えるから」だとか。あくまでお菓子は地方限定の味に絞られてるらしい。お菓子ガチ勢だなぁ。
「うわぁお。ルウちゃん、これルウちゃん好きそう」
「ん…っ?」
お土産何にしようかなぁ、と物色していると隣で愁が何かキーホルダーらしきものを手にとって、俺の頬にふにゅん、と押し付けてくる。
何だと思って見てみたら…、
「エルモに食われた茶色い何か…?」
「真中真中」
「時々怖いこというの止めて」
「ご、こめん…」
見た感想を言っただけなのに2人に怒られた。だってそんな見た目してんじゃん。エルモの被り物をしてる何かって言えば良かったの?
「何これ」
「何って、もー。ルウちゃんが好きなのはこれしかないでしょ」
何でこれが俺が好きそうなのか。別にエルモ特別好きって訳じゃないんだけどなあ、と思いながらツンツンつつく。
そうしてたら愁の手に渡ってしまい、どうやら取れるらしい頭の部分のエルモーこの場合フードって言った方が良いんだろうかーを少しめくった。現れたそれを見て愁が言いたかったことを理解する。
「…あー…ルウちゃんの目が一気にキラキラと…分かりやすすぎて可愛い」
捲って現れたのは耳で、その丸い形に茶色って色から熊だってのが分かる。エルモの被り物をしている熊だ。ユニバと熊の関係性がさっぱりだが、可愛い。
「ルウちゃんもう一種類あるよ?」
愁が見せてきたのはこれとは色が違う奴。青色だから…なんだっけ。クッキーモンスターだ。ムックに似てるやつ。
どっちも可愛い。これが熊なんだって思ったら両方買いたくなってしまう。
お金の余裕はまだある。まぁそんなにお土産以外買わないだろうしと思って、しおりに書いてた分だけ持っていこうとしたんだけど兄貴に「こう言うのはオーバーして持っていくもん」って言われてほんの少し余分に持ってきた。
…詳しく言えば追加金額はそれで終わりって訳ではなく、楽しんでおいでって俺バイトしてるからお金あるのに兄貴からお小遣いもらって。それだけではなく、父さんと兄さんからも貰ったから結局財布の中しおりに書いてた金額の倍以上ある。絶対こんなに使わない気がする。
だから2つとも買えるには買えるんだけど…色が違うだけだしなぁ…。かと言って1つ選べって言われたら悩んでしまう。
「もうそれさ、椿先生とお揃いにしたら?」
「ほら色?」
お揃い、それも1つの手かもしれない。反対色のものってお揃いにしやすいもんな。
涼に熊は涼が涼持ってるみたいだけど…あ、それはそれで可愛い。…じゃなくて、色で分けるんならそこまで変じゃないか。
でも涼キーホルダーとかあんまりつけない人だからなぁ…。休日デートに行く時はアクセサリーつけたりしてるけどキーホルダーは俺が誕生日にあげたやつしかつけてるのを見たことがない。迷惑にならないだろうか。
「あいつルウちゃんがあげるのなら何でも喜ぶって」
「『うちの昴流本当天使ちゃん♡』みたいな」
琉生のそれは涼の真似なのか。涼が見たら大魔王様になって琉生を弄りそうだ。…大丈夫、かな。
不安をまだ少し残しながらもエルモに食べられて……エルモの被り物を着てる熊2つを買い物かごにいれる。
「ルウちゃん、ミニオン向こうにあるよ」
愁が指差す先にはどでかい黄色い物体。気になって見てみたら縫いぐるみの山。
よく見たら1つ1つに特徴があって、名前もミニオンじゃあなくて別にあるらしい。あれかな集団での名前はミニオンって感じなんだろうか。家帰ったら映画見てみようかな。面白そう。
ミニオンは、オッドアイの子が一番可愛かったからその子の縫いぐるみとボールペンをかごの中へ。他にもちょいちょい買って買い物は終わり。そんなにお金使わないだろって思ってたんだけど結構使ってしまった。まぁ、元々グッズって高めだもんな。お菓子も昨日買ったものと比べたら安いとは言い難い。これは確かに愁が言うようにお菓子よりもグッズにお金をかけた方が良いかもしれない、と買った後で納得した。
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