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逃げてしまった愁を捕まえ、宥めて行動再開。
難波の方にも行って食べ歩きを満喫し、お土産にお菓子も買って。
時間が経つのは早いもので他にも回りたいところはあったのに時間が来てしまって、集合場所の駅に向かうことになった。
怪我をしたりとか事故に遭ったりとか特に何事もなく無事に修学旅行を終われそうだ。
「いーたーいーー!!」
…弱1名お菓子の買いすぎで腕…?袋が食い込んでる指?が瀕死寸前なのは、それにはカウントしないと言うことにしたらの話だけど。大量に食べて、大量に買って。お土産除いても結構な量だと思う。愁の胃袋って。
「お前どんだけ買ってんだよ…」
「だって美味しそうなのが一杯あったからぁ…。もう俺歩きたくないぃ」
「頑張れ後数分だ」
「袋が食い込むのって重たいのよりもきついから。2重にしてもらえば良かった…あーもーバイク~俺のバイク~」
「諦めろここにはないぞ」
「指が千切れるうぅ…」と唸りながら若干前屈みになって歩く愁。あれだ、杖をつくおじいちゃん。そんなに買うならもう1個スーツケースあっても良かったかもな。2つスーツケース持ち歩くなんてそれはそれで変な話ではあるけど。愁には丁度良いだろ?
あまりに愁が辛そうだからちょっと持ってあげたい…んだけど俺は俺で荷物が一杯だから無理。ごめん。
「次はちゃんと何か纏める鞄持ってこいよ?」
「ママぁ…!!」
「誰がママだ」
見かねた琉生が両手を塞いでいた荷物を片手で持って、空いた手で愁の荷物を2つ持つ。
脇に荷物を挟んだり出来んのは背が高いのに付属してくる腕の長さのお陰だと思う。縮めば良いのに。
駅についたらもう殆どの人が集まってて担任が誰々いるかチェックしている所だった。
その中の1人である涼を駅前に集合しているのもあって道行く人がチラ見してる…気がする。
好意からのものってよりはどちらかと言えば…「えっあの人教師なの?」って感じの視線。
昨日とは違うスーツを身に纏って、コートを羽織り。スラッとした体型はいつ見たって格好良い部類で、こんな人が教師なんだからそりゃあ驚いて見てしまうよな。俺だって男教師で想像すんのは本人達には悪いけどパッとしない感じの人だもん。後涼程お洒落さんじゃない。
「…ふふ、遅かったので来ないんじゃないかと思いましたよ狼城君」
「……遅れてねぇし」
俺が来たのに気づいたら一瞬ふにゃりと頬を緩まし、名簿にペンを走らせる。
「何を買ったんですか?」と俺に近づいて教師らしい質問をしてくる。例え"生徒"として素っ気ない返答しか出来なくても、昨日一昨日は就寝前の点呼の時…一昨日は俺の意識があやふやだったから実質昨日のちょっとの時間しか喋れなかったようなもんで、だからこの時間が嬉しくて、幸せで。正直に言ったら涼に今すぐにでも抱き付きたい。
「今日は俺が選んだ服着てくれたんだ?可愛い」
「ふ…っ?」
「俺今日頑張ったからご褒美頂戴ね天使ちゃん」
周りが騒がしいから大丈夫だと判断したのか、急に俺の恋人として発言したので反応が遅れてしまう。
上手く影をつくってうちの学校の人間に見られないように俺の唇に自分の指をふに、と押し付けてふわりと先とはまた違う笑みを浮かべた。
ご褒美。どうしよう完全に忘れてた。
言った本人が忘れたは駄目だよね。え、えっちなご褒美以外で涼が喜んでくれそうなの次に2人きりになるまでに考えとかないとなぁ…。
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