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バレるから駄目って言ってるのに唇から出るリップ音は鳴り止まない。明日は休日なんだからその時にキスなんて一杯したら良いのに。
昨日涼は俺の忍耐力褒めてって言ってたけど、その忍耐力使う場所が違うと思う。
「ふにゃ…ぁ、りょ…」
「昴流、早くご褒美」
「ふぇ…っ?」
「ご褒美頂戴」
止めるからその代わりに頂戴とでも言うかの如くご褒美を強請ってくる駄目男。俺休日にしてあげるつもりだったのに、新幹線で強請られるとは思ってなくて聞き返してしまう。が、何度聞いても聞き間違いなんかではないらしい。
「ほらはーやーく昴流。何くれんの?」
「…明日まで待って」
「じゃあずっとキスしてるね」
「えっ」
そう来るか。今ご褒美をあげること以外俺には選択肢がないらしい。
「すーばーるー」
語尾にハートが付きそうな甘ったるい声で強請ってくる目の前の男。
もしあげたらこの異様に近い距離を離してくれるんだろうか。…離してくれるよな??ここに呼んだ理由なんてそれが大半だろうし。
そんな希望を込めてまだ考えたなかったご褒美の内容を急いで考える。
今ここで俺が出来そうなことで、涼が喜びそうなこと。そんなの1つしか思い付かない。
休日ならデートでもなんでも出来たのに新幹線内なんだから涼だって小さなことでも文句は言えないだろう。言うなら明日まで我慢してって言ってやる。
「りょー…」
「ん?…ふふっ、何してくれんの?」
胸辺りのシャツを握って涼の腰を屈ませる。こう言うとき身長差って不便だ。俺と同じ身長まで削れれば良いのに。
「んっ…」
俺の顔の高さよりも少し低く屈ませたらかぷって涼の唇に軽く噛みついた。下唇を甘噛して、涼の真似をしてチュッ、って小さく音を出して吸い付いて。角度を変えて何度か繰り返して涼から顔を離す。
「ごほーび終わり」
「…もー、煽るのが上手いな本当」
「…あお…?…っんぅゥ…っ?!」
これで涼離れてくれるかなって思ってたのに逆に今度は涼に唇を奪われ、俺がしていた軽いものなんかじゃなくて口の中を貪り尽くすようなキス。逃げようとして引っ込めた舌を強引に吸われて、引っ張られて、ゾクゾクって背筋が震える。
涼だって流石にしないだろうって思ってた十数分前の自分を恨みたい。今までだって涼はそうだった。人前だってこと気にしないでえっちな手つきで触ってきたり、俺が恥ずかしいって思うことしてきたり。
でも、こんなキス外でされるのは初めてで、されるとは思いもしなかった。抵抗しないといけないのに、舌を吸われてピリピリって痺れが体に走ったら力が入らなくなる。どうしよう俺腰砕けそう。
「らめ、お、れぇ…も、足…っ」
「…くす、かぁわいい。もう口の中とろとろ。昴流俺とするキス好きだもんな。帰ったらこれ以上のしてあげー……」
「椿先生こんなところにいたんですか?」
「…っ、ぁ…」
「…っチ」
涼の言葉を遮って、できれば聞き間違いであって欲しい現実を突きつけるように嫌な位にはっきりと聞こえた女の人の声。それとほぼ同時に俺の腰と足は限界を迎えてくたりと涼に体重を預けた。涼は俺にだけ聞こえるように舌打ちをするが俺は心臓がばくばくでそんな余裕なんてない。
キスしてんの、見られたかも。どうしたら、この場を切り抜けられる?どうしようどうしよう。そんなことばかりが頭の中を過ってしまう。
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