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「これも昴流様のお陰ですありがとうございました。…あっ肩をお揉みしましょうか」
「えっ…要らねぇ…」
「マジトーン」
「わんこのマジトーン中々ないわよ」
水瀬さんが俺の後ろに回って、変なことを言い出す。それが急だったからぽろりと本音が漏れてしまった。だってマジで要らない。肩痛めたことないし…。と言うか俺いつまで神様なの続くんだろう。
「でもほら、肩凝ってるんじゃないですか」
「や…ほんと大丈夫…だから…。一端その…変なスイッチ切って、欲しいです…」
とりあえずこの神様扱いを止めてほしくて俺の肩を揉もうとする水瀬さんの手首を掴んで動きを封じる。桐華さんと琉生は……笑ってるだけで助けてはくれなさそうだ。
水瀬さんと俺の攻防が暫く続き、結局俺が負けて必要ないと思うけど肩を揉んでもらう形に落ち着く。下手だったらそれを理由にすぐ終わらせようとか思ってたのに水瀬さん無駄に上手で、断る理由を失ってしまった。気持ち良いから続行。
でも、水瀬さんが年上の筈なのに何だろうこの下僕感…。
「あ~…もっと寝てから来れば良かっ……どうしたのこれ」
いつもの如く遅れて教室に入ってきたダークブルーのそいつ。バイトを遅くまでいれてたのか眠たそうに欠伸をする愁は、俺の周りに集まる人達ー主に水瀬さんーを見て動きを止めた。
「…ルウちゃんいつの間にイエス的立ち位置になったの?」
「え、ちが…!」
「嗚呼…」と状況を理解したようにポン、と手を叩く愁。
違う、全然違うから。俺もそれっぽいなぁ…って思ったのは認めるけど俺は神様になった覚えはない。誤解だと、これまでの経緯を愁に説明する。
「…え、でもさそれって強ち間違ってなくね?ルウちゃんが教えたから合格できた部分も?あるんじゃん。…俺もルウちゃんにお祈りしとこ」
「ぅえ…?!!」
「じゃあ乗って俺も。次の練習試合勝てますように~」
「私も大学合格してますように~」
「えっ、ちょ…」
誤解は解けず、祈りだした愁に琉生と桐華さんも便乗してカオス状態。俺に祈りを叶える力はないってば。つか然り気無く桐華さんは重たいお祈りしないで。すげぇ俺責任重大みたいになってんじゃん、それ。
「何かのミサ集団ですか?チャイム鳴りましたよ」
涼が教室に入ってきて、不思議そうな目でこちらを見てる。違う。違うから涼。ミサでもなんでもないから…!!
結局俺が神説ネタはこの後も暫く続くことになった。
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