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面談が終わって、死にそうな顔になってる琉生とも別れ、学校を後にする。3人とも車で来たらしいから車を取りに駐車場へ向かう。今日こそは兄貴が何も言わなくてもずっと安全運転でいてくれることを願って。
「親父何処に止めた?」
「お前の隣なのは覚えてます」
「それ俺が場所思い出さないと見つからない奴?」
「お前の車派手だからすぐ見つかるだろ。チンピラの車じゃねぇか」
「あ?お前全米に喧嘩売ったぞ」
「本当のことだろ」
「時代はアメ車だろーが」
「少なくとも殆どの人間がその時代に乗れてねぇよ」
「あわ…」
今度の言い合いは車のことで始まってしまった。いつも思うが始まりがしょうもない。父さんは慣れてしまっているのか完全にスルーして止めに入る気はなく、俺がはらはらとしながら2人を見守ってるだけ。
何か、2人を見てると椿三兄弟を思い出す。3人も良くわからないことが発端で言い争う。兄弟ってこう言うのが多いの…かな…??
仲が良い証拠…?だとしても心臓に悪い。
「…嗚呼、あれですかね」
2人が火花を散らせてるって言うのに父さんはマイペースにも奥の方にある車を指差す。
指し示された先にはライトブルー…よりは灰色よりな色をした車体。日本にはない独特なはフォルムはもしかしなくても絶対に兄貴のものだ。すぐに見つかるからこう言うとき兄貴の派手な車も役に立つ。…他のところは運転が怖すぎて俺には見つけれない。
でも、その派手さは良い意味でも悪い意味でも作用して、兄貴の車の前を通った、ー今から面談なんだろうー親らしき人物がちらりと兄貴の車を二度見したのが見えた。その行動を咎める人はいないと思う。兄貴の車は家族の俺から見ても目立つ。物凄く。
「つーさかぁ?!俺の車派手とか言うけどよ親父の車の方が目立ってんだろ?!」
「まさか。お前の車のようなチンピラ車ではありませんよ」
「は?車と言えばアメ車だろ?」
「何のことやら」
2人の争いの渦に巻き込まれてしまった父さん。でもあっさりと流し、すぐに脱出。
兄貴が指さした車。それは兄貴の車の隣に停められた黒色の車。それは近づくにつれ国産車にはないオーラを放ち始め、目の前にきて車種を確認してから兄貴の言うことも正しいかもしれないと納得した。否、この場合2台並ぶから目立っていたと言うべきか。停まっている車の数は多いって言うのに兄貴と父さんの車の隣は綺麗に開けられていて他の車から一線置かれているのが見てとれる。
まぁ、簡単に言えば、だ。
2人とも外車だった。
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