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面談が終わってからは特に何もない、同じような日が続いて、授業もまとめ的なものを扱うのが多くて2年の終わりを感じる。
まぁ、かといって俺らの方にそれと言った変化があると言うわけでもなく。琉生はバスケ第一、授業では涼に弄られ。愁は遅刻常習犯。俺は…授業でたまに寝てしまう…?文面にしたら全く緊張感がない。
そうは言っても時間が止まってる訳でもなく。
「ちー、急に放課後誘ってきて何、どうしたの」
この日の放課後は、何故か朝俺らの教室に来た舞那ちゃんが放課後に付き合ってほしいと誘われたから、俺と愁と誘い主の舞那ちゃんとの3人でファミレスにいた。愁はバイトがあるっぽいから長時間のものなら途中までの参加になる。俺は元々部活に行こうかなって思ってた日だったから大丈夫。
「まず最初に確認するんですが先輩達って来週の土曜日なんの日か分かってますか」
「…ルウちゃん何かあったっけ?」
「んー…?…土曜日は休日」
「何当たり前のこと言ってるんですか」
「ご、ごめん…」
休日ってことしか思い付かなくて舞那ちゃんの質問にそう答えたら怒られてしまった。当たり前じゃない回答が欲しかったみたい。…何かあったかなぁ。来週のスーパーの特売日は流石に分からないし…。
「もう…!先輩に聞いても絶対出ないと悟ったのでもう答え言いますね」
一向にそれらしいものが思い浮かばない俺らに痺れを切らしたようで、舞那ちゃんが答えを教えてくれた。
「卒業式ですよ」
「…あー」
「ぽい」
「ぽいじゃなくてそうなんです」
そう言えばもうそんな時期だったな。そっか卒業式か。卒業式参加しなくても良いって言われてるから完全に忘れてた。
「…卒業式がどうしたの?」
「……それ本気でいってます?」
「ご、ごめんなさい…」
「いーえー狼城先輩がただのド天然でマイペースのお馬鹿なわんこって言うのはマネージャーしてたからよーく分かってますので気にしてませーん」
「おばかなわんこ……」
また怒られた。気にしてないって言うけど言葉がきつい。お馬鹿…お馬鹿とまで言わなくても良いじゃん…。
「桐華さん3年生なの分かってます?」
「あっ…」
「そう言えば」
「あっこれ本気で忘れてた奴ですか」
俺と愁で2人して手をぽんっと叩く。
そうだ、桐華さん3年生だった。3年で高校は卒業だった。そうだったそうだった。
そうやって聞くと時間の流れを感じるなぁ…。俺らは変わりないけど来年は桐華さんいなくて、もう大学生。あ、桐華さんが卒業するなら水瀬さんもいないのか。
「それで、ですよ。送別の意味も兼ねて何か先輩に渡しません?お2人ともお世話になったじゃないですか」
「今年ボンボンバレンタインにくれた。ちょー美味しかった。ルウちゃんはめっちゃ苦いのもらってなかった?」
「…?あんま甘くなくて食べやすかったけど…」
「嘘だ~」
「あっ何この餌付けされてる感」
桐華さんにバレンタインにもらったチョコはビターよりもちょっと苦めなやつ。俺的には美味しかった。横からつまみ食いした愁の口には合わなかったっぽいけど。愁がもらったウィスキーボンボンの味は知らない。俺がすぐ酔うからってそっちはくれなかった。
桐華さんかぁ…。部活の時とか初めて行った時皆俺に声かけづらそうにしてて、やること分からないから座ってたら桐華さんに拳骨食らって…。メニューがきつくて嫌だって文句言ったら頬つねられて次回のメニューもっと厳しいのにされて。
……うん、部活では鞭が大半だったなぁ。
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