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「すーばる、肉食べような」
「えっ、俺白菜が良い…あとしいたけと、葱」
「肉"も"食べような?」
「…うん」
店はぎりぎりピーク時になってなかったようで、席は待たなくても座れたし、あまり時間が掛からずに注文が届いた。俺らが頼んだのはオーソドックスなやつ。もつ鍋は肉が多そうだったから止めた。汁はあんまり食べないものってことでちょっと辛め。
食べたいのをちょいちょいっとつついて取皿に移していたら、兄貴が横から練りものをいれてきた。野菜中心に食べようとしていたのを見破られた。兄貴の笑顔が黒みを帯びていて怖かったから大人しく肉も皿にいれた。
いやさ、肉が嫌いって訳じゃないんだけど、肉はあんまり胃に入らないから軽めのものをついつい取ってしまったて言うか。…バランス良く?ごもっとも。
「親父、俺酒飲むけど良い?」
「2杯までなら」
「やった。じゃあウォッカにしよーっと」
父さんから酒の許可をもらえ、早速兄貴が店員を呼んで注文する。兄貴最近は抑酒禁煙ー『禁』になるには酒はまだ難しそうーを頑張ってて、以前よりも酒は飲む頻度は大幅に下がった。酒は炭酸水飲んで我慢してるし、煙草はタブレット菓子で我慢してる。父さんのお説教が効いたと見た。この兄貴がびびってたくらいだもんな。相当だと思う。
「昴流は?ジュースで何か飲みたいのある?」
「んー…りんご」
言われてメニュー表を見てみる。俺は酒飲めないからソフトドリンクしか無理だ。紅茶とかもあるがそれは鍋と合いそうにないから止めた。
「親父と彗は?」
「私もウォッカで」
「俺はパス」
2人はメニュー表を見ずに即答。父さんの場合は兄貴と一緒で良いやって感じ…?兄さんは運転するから飲めないのかな。
「あー、運転以前に俺アルコール飲めねぇんだよ」
「七瀬も弱かったので遺伝でしょうね」
気になって聞いてみたら意外な答えが。俺と一緒だ。それって母様の遺伝だったらしく、対して父さんは強いらしい。これで何で兄貴は飲めるのに俺は飲めないのかって問題は解決された。
「じゃあウォッカロック2つとりんご1つお願い」
…それでも飲める組と俺ら飲めない組の差が大きすぎる。0か100だな。中間に誰か欲しい。
「ウォッカ一杯くらい余裕で煽れるだろ?」
「それを一度に何杯もするから困るんですがねぇ」
うわぁ、この「普通でしょ?」って遠回しに言われてんのムカついた。俺はたかがビールでも駄目だったのに。たかが!
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