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「っく…ふふ、昴流擽ってぇ」
変なところが似るもんだなー、と思いながら俺がペタンペタン触っていると、それが兄さんには効いた様で、堪えきれずに笑いだした。その反応にパッと手を離す。
「ご、ごめん…」
「ふ…、仕返しな」
「ひ…っ?!」
兄さんの手が横腹を掴み、こしょこしょと指が蠢く。特に擽られんのに弱いところの1つを仕返しに責められ、逃げようと体を捩らせるが意地悪な兄さんは追いかけてくる。
「ふ…っ、ン、ふふっ、や…もっ」
「昴流って擽ったがりだよね。かーわい」
兄さんが仕返しにしてきてただけの筈だったのにそこに兄貴も参加して来やがった。2人で首やら横腹やら一気に擽ってくるのは駄目だ。お腹しんどい。
「ひ、っ、ぅ…も、ギブ…っ!」
「っ、と…?」
我慢できなくなってパタパタと小走りで2人の手から逃げ、父さんの背後に回った。父さんはきっと便乗して意地悪なことしてこない筈だ。してこないって思いたい。
「…あまりいじめてやらないで下さい」
「親父も昴流の頬つまんでんだろ」
「あれは柔らかい上に良く伸びるから面白くてつい」
「じゃあ俺らも反応が可愛くてつい、だよ」
俺の選択は間違ってなかったようで、父さんの背で守られ、2人の手は止まる。なるほど、流石に父さんを攻撃することはできないと。次から何かあったら父さんの背中に隠れよう。
3人が俺の頬の伸び具合が面白い、とか反応が可愛い、とかSっ気がありそうな会話をしていることは聞こえない聞こえない。
「…さて、お前達はどうするんですか?もう戻りますか?」
朝飯を食べ終わって、ソファに座りながら珈琲を飲み、ゆっくりとしていると父さんが今日の予定を聞いてきた。
うーん…、いつまでこっちにいようかな。父さんと兄さんがいつから仕事あるかで決めようかな。
「今日仕事いつから?」
「今日ですか?休みですよ」
「へー」
そうなのか、じゃあいつでもいっか。たまには家族全員で一日中だらーんってしていたい。
「今日はこっちでのんびりする」
「ふふ、そうですか。とは言ってもファミリー用の娯楽は無かったような気がするんですが」
「んー…」
まぁ、ここにずっと座ってても暇だよな。そりゃあそうだ。テレビは朝昼ってあんま面白いのないし…。
「あ、んじゃあさ、親父スクリーンまだあるよな?」
「?ええ」
「DVD借りて見ようぜ」
DVD。それは名案だ。それなら4人で楽しめる。
…あれ、ちょっと待って。
「スクリーンなんてあんの?」
スクリーンなんて俺そんなのあるとか知らなかった。え、嘘。そんなんがあったのかこの家。どこ、どこにあんの。普通そんなん家にねぇぞ??
「昴流は見たことないですかね。きっと幼い頃は目にしていたと思うのですが…、まぁ、七瀬の趣味用に昔買ったものですからねぇ…。私はあまり使わないですし。…リモコンどれでしたっけ」
「忘れてたら使えねぇのと同じだろ…。これじゃなかったか?」
兄さんがテレビ台にあったテレビ用ではないリモコンを手に取り、ポチってボタンを押すとテレビの真上辺りの天井からそれは降りてきた。おーすごい。何だこれ。プチ映画館だ。
風呂はジャグジー、リビングにスクリーン。しかもでかい。この家どこかの宿泊施設みたいだな。もっと凄いとこはまだまだあるんだけどいってたらキリがないから止めておく。昔は嫌いだったこの家も、見方が変わればこんな楽しくなるもんなんだなぁ。
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