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「では狼城さん、こちらへ。靴と靴下は脱いで」
忙しくもまた医者モードに戻った兄さんに誘われやっと測定器に乗った。まだ気は乗らなかったが。仕方なく。仕方なく!!!
「17…1.2センチですね」
おー…いくらまでが誤差かは知らないけど、測定器ちょっと頭に付いてたし数ミリ位だよな?とりあえず171の壁を突破できたの嬉しい。やった。
「俺よりは小さいね。ふふ、可愛い」
「む…」
俺は若干嬉しくても身長178cmある男は図る前と変わらず笑ってやがる。ムカつく。
「体重は52.8キロ」
「へぇ」
その記録に今度は涼が嬉しそうにした。一番体重があった頃には及ばなかったが涼の許せる範囲にまでは俺の体重は戻っているらしい。
「ふふ、頑張ったね昴流」
良い子良い子と俺の頭を撫で褒めてくる涼。体重が増えただけで褒められる俺って。赤ちゃんがスプーンを使って食べれましたってレベルのことじゃん。
「この調子でこれからも頑張ろうね」
「…え、まだ続けんの?」
「んー…平均まではいかなくて良いからもう少し欲しいかな。ゆっくりで良いからさ。ね?」
これってこのときまでのものだと俺はてっきり思ってたんだけど違ったらしい。と言うわけで涼による俺の体重増量計画はまだまだ進行中ってことで。涼が納得する体重に達するのいつになることやら。
「…あ、そう言えばうちのクラスは昴流で終わりか」
「うん」
「じゃあ順番待ちしてる奴のことなんか考える必要ない訳だ。ふふ、こう言うとき昴流の出席番号後ろで助かるなぁ」
俺を撫でこしていると、涼がふと思い出したことを口にする。俺が測定がクラスで最後だと知るや否やその顔が緩んだ。…嫌な予感がする。
「昴流補充させて?ほらぎゅー」
はい的中。ハグだっただけましだけど。
修学旅行で涼は自分の忍耐力褒めてと言っていたけれども、やはり俺にはそれがあるように見えない。
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