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普段の涼に戻り、やっと俺の心臓も落ち着きを見せだした。朝は正直、別のことに頭が回りすぎて何処に行ったとかあんまり覚えてない。昼はまず最初に涼がワックス買いたいって言うから美容系の店に行くことになった。
「涼良いのあった?」
「ばっちり」
お気に召したのがあったらしく、3種類のワックスを買い物かごへポイ。3種類…結構買うんだな。ストックなら分かるけど、ワックスあんま減らないって聞くし、ストックするよりも前に違う種類だし。
「1種類で良いんじゃないの?」
「んー、単品だと俺の髪に合う固さがないから混ぜるんだよね」
「へー……?」
「まぁ、多く持ってて損はないよ。その時その時で固さ調節できるしね」
ワックスのことは良く分からないが、取り合えず色んな固さのワックスがあるの分かった。あれかな、柔らかいのと固いのを合わせる…みたいな?
「…あ、後ついでに他のも買って良い?」
「…?うん」
涼が次に向かった先はリップクリームとか、ハンドクリームとかが並んでる所。ローションとハンドクリームを見比べて、これまたかごへポイ。涼ってあれ、凄い肌に気を使ってる。俺なんか放置してんのに。お洒落好きだし、美意識高め?
「昴流このリップレモン味だって」
「えぇ…」
俺に見せてきたリップには、確かにそんなことがかかれてた。リップに味って…。匂いがあるのはまだ理解できるけどさぁ…唇舐めたときにそう言う味がするってことか??
「ふふ、ファーストキスの味?」
「な…っ?!」
「あ、昴流とはファーストディープ?」
「な、な…!!!」
出た。涼の爆弾発言。確かにファーストキスはレモンの味とか言うけれども…!!今、この場所で、言う必要なんてない…!
「今度キスするとき試してみる?」
「~っ!!しっっ…ないし!!」
「いてっ」
馬鹿なことしか思い付かない、言わない涼の頭をぽこりと拳骨。馬鹿、あほ。変態。セクハラで訴えるぞ本当に。口を開けばすぐこうなんだから。
「えー、味がするキスって面白そうだと思ったのになぁ…あ、苺味もある」
「…もう!馬鹿!リップは買わない!」
どうやらキスの実験は半分本気だったらしく、懲りもせずに別のリップを見せてきた。別の味でもしないものはしない。涼の手にあったリップを奪い、商品棚に戻ると腕を引っ張って魔の陳列棚から距離を置いた。少し涼が残念そうにしていたがそんなの知ったことじゃない。
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