アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
涼が変なことしか言わないから無理矢理話題を変えた。今日の晩御飯は何が良い、とか後何処に行く?とか、なるべく普通の、普通の話題に。
涼は煩悩の塊なのは俺限定だと言うけれど、俺の心臓はそれについていけないからもう少し抑えてほしい。涼はあれだ。絶対僧とか向いてない。修行1分もせぬ間に止めてしまいそう。つーか1秒すら無理?
「昴流これなんかどう?」
「それは可愛すぎ」
その変態さんと今度は一緒にアクセサリーショップへ。ピアスが錆びてきたのと、涼がアクセサリー見たいってことで。俺は別に錆びたんならそれ捨てて、新しいの買わずにピアスホール放置しといても良いんだけど、涼が俺がピアスをつけてるのが気に入っているらしくて。ピアスが大嫌いを通り越して理解できない領域にあった人が俺がつけてるのは可愛いっていうんだもんなぁ…。人って変わるもんだ。
その涼は俺のピアス選びに夢中だ。自分が買う予定だったアクセサリーはスルーである。
涼ってば選ぶの猫のチャームとか、キラキラしてんのとか、色んな飾りがついてるのとか、そう言う可愛いのばっか。涼が似合うだろうって思って選んだんなら正確だろうけども、男として可愛すぎるものはあまり…気乗りしない。ちょっとくらいなら大丈夫だから、ちょっとの範囲でお願い。
「あ、熊のピアスは?」
「く、ま…」
また、俺に見せてきたそれを他のと同様に可愛すぎ、と断ろうとしたが、そいつの正体が分かって思い留まる。熊のチャームがついたピアス。正直今まで選んできたものとそう変わらない女がつけてそうな可愛いやつ。でも、熊なせいで悩んでしまう。
「…ふふ、分かりやすくてほんと可愛い。一応入れとこ」
俺の反応に、涼はクスクスと笑い、答えを迷われてるそれを買い物かごの中へ入れた。勿論ちゃんとゲージサイズは確認して。
「え、ちょ…涼待って!」
「んー?」
「んー?…じゃなくて!」
1度かごにいれてしまえば、あれも可愛いこれも可愛いで涼が次々にかごへポイポイ突っ込んでいく。いつの間にかかごに大量に積まれていたピアスの山を見て、慌てて涼の動きを止める。「何か問題あった?」って感じに涼は首を傾げるが、問題ありすぎだろ。どんだけ買うつもりなんだ。俺錆びてきた奴の分だけ買う予定だったんだけど?!それの何倍買うつもりなの?!!
「俺こんなに買う予定は…」
「俺が買いたい?」
「で、でも…!この量は流石に…」
「ローテーションで使って?」
「え、えぇ…」
そう言う問題でもないんだけど。
最近、否以前から薄々そんな気はしていたんだが最近、確信した。涼は買い物下手だ。普段の買い物は食べ物飲み物の2点セットの人間なのに、買うときは大量に買いまくる。爆買い?
大体それはその場の気分だ。買ってもらう立場でこう言うのもあれだけど、もう少しバランスの良い買い物をして欲しい。あ、今大量に買ってる分を普段の買い物に振り分けて欲しい訳ではなくて、こっちの方を抑えてっていう意味だ勿論。
涼からのプレゼントは嬉しい。全部大切にしてる。けど俺はもう涼に一杯もらってるから。こんなにもらうのは申し訳なく思ってしまう。
「俺こんなに受け取れないからね」
「…そうは言っても厳選できなくて?」
嗚呼、やっぱり。買い物下手だこの人。良いなって思ったら即買う人だ。何でなんだろう。涼の家って凄いシンプルで、物に溢れてる訳ではなく、唯一多いと思うのはファッション・美容類だけなのに。俺にくれるものに対しては財布の口が緩いっていうか。…あ、でも、そういえば真さんにあげた資料の数もやばかったよな。60冊とか言ってたもんな??プレゼントになると予算に限りがなくなるのかなぁ。いつか詐欺に合わないだろうか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
801 / 1113