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「…意地悪したら帰るって言った」
「え、別に意地悪したつもりは…」
「俺の反応見て楽しんでる癖に」
まるで心当たりがありませんって顔で答えてくるもんだから、言い方を変えて、涼を責める。否定しても俺は分かってるんだからな。
「昴流の反応は可愛いけど、だからって楽しんでるつもりは…」
「嘘」
「本当だって昴流。面白がってるんじゃなくて可愛がってるんだって」
「違う」とそれでも涼は否定するけれど、俺には違いが分からない。100歩以上譲ってその2つに違いがあるんだとしても、まず、まずだ。俺の反応目当てってとこは変わらないだろ。
「そりゃあすぐ顔が赤くなっちゃう昴流は凄く可愛いけど、本当に意地悪で言ったつもりは今回はなかったんだって。許して?」
「嘘だ」
「本当だってば…昴流信じて?」
涼はそれからも意地悪じゃない、とか面白がってる訳じゃない、と俺に長々と弁解してきて、要約するとこうだ。
「確かに意地悪で言ったときもあるけど無意識で言ったのもあって、昴流が可愛くて思わずぽろりと思ったことが口に出てしまう。今回もそれだ」…とまぁ、そんなことを本当に長々と。
本当に俺が帰ると思っているのか、そんなに必死になって言われると逆に嘘っぽいが、まぁ、今回は信じてやろう。セクハラみたいな発言が思わずぽろりと出てしまう変態ってことで。
「…それでも、外では抑えて」
「って…」
デコピンして、次は帰る、と警告。
涼は良くも悪くも俺に正直でいてくれる。
どんなに意地悪なことを言われても、変態で、すけべでもそこに涼の俺への素直な気持ちが感じれるから、涼の良いところ、優しいところを知っているから、大好きなところが一杯あるから。結局こうやって甘くなって許してしまう。
警告と言ったがどうせされても俺は涼がすぐ謝って引き留めようとするから帰ったりはしないんだろう。
…いつも思うが、我ながら涼に甘い。でも、仕方ないじゃないか。好きな人に甘くなるなんて、普通のことだろう。
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