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きっと今快感を拾いやすくなっているのは、俺への気持ちの現れなんだろう。過去を振り返ったから、余計に俺の存在が涼には大きく感じて。…自惚れでなければ良いんだけど、その好きって気持ちが溢れだした結果がこれ?
俺も涼に特別、って言われたとき嬉しくて、幸せで胸が一杯になって、そうしたら同じ行為でも別ものみたいに気持ち良く感じたことがあるから。セックスって、相手の感じやすさも確かにあるけど、気持ち良いって思えるのはやっぱり、気持ち的な問題なんだろうなぁ。
そう考えたら、俺に覆い被さってきてる涼が可愛く見えてきて。
俺との行為で初めて気持ち良いって思ってくれて、俺の体を、体温を求めてくれる。嬉しかった、ただ純粋に。嗚呼、もう。俺も肌から伝わる涼の温もりが先よりも熱く感じてきた。
「ん…っ?ふふ、可愛い」
「ンぅ、ふ…っ」
愛おしくて、涼を抱き寄せてキスをする。お互いの存在を確かめ合うように唇を重ねて。行為に激しさなんてなくてもそれと同じくらいに気持ち良くて、伝わってくる涼の気持ちが温かい。
「すき、りょ…っ」
「俺も昴流が大好き」
「ひゃ、ぁ…っ?」
首筋にかすかな痛み。恐らくそこにつけたのであろうものを涼が撫でて目を細める。幸せそうな顔で、俺との行為でそんな表情を見せてくれることがたまらなく嬉しい。
「っ…はぁ…、」
涼が髪を掻き上げて、汗ばんで、紅潮している顔を露にする。その動作が艶かしくてドキリと胸が高鳴った。
少女漫画でならきっとここで背景がキラキラとしているんだろう。欲情した姿すら魅せられるものがあるんだから男も顔負けだと思う。
「あ…ンっ」
涼が腰を起こしたのを合図に、キスが中心で先までゆっくりとしていた腰の動きが速くなった。
俺の足の付け根を掴んで固定させ、揺れる涼の体。気持ち良さそうに零される吐息。時々俺の名前をぼそりと呟いて。セックスが嫌いだった涼が、こんなにもその行為で俺が好きだと表現してくれている。
涼との行為は、俺の特権。涼が自分のことを話してくれればくれるほど、この行為が特別なものになる。
「あ、あっりょ…っふ、ぁあ…ん…っ!」
「っ…、ふふ、きもちい?」
「ん…っもちぃ…、~っ、ぁアぁぁ…ッ」
手を伸ばして涼を求めると、動きにくいだろうに手を握ってくれた。
「ん……、昴流、好き。大好き」
その手に、降ってきた涼の唇。何度も、何度も俺の手全体に、してない箇所はないんじゃないかって位キスをしてきた。手から生まれた熱が体全体へと行き渡り、ぞくりと背筋が痺れた。こんな風に情熱的なキスをされたら、頭のねじ外れておかしくなってしまいそう。
「ぁ、あア、あッ…、きもち、ィく…きちゃ…ぁぁあっ」
激しさで言えば意地悪な時の方がそれは強いのに、今もそれと劣らずに気持ち良かった。あれは頭が真っ白になるけど、これは涼にされる愛撫がゆっくりと媚薬を血液に混ぜるように溶けていく感じだ。どっちの方が好きとかはない。どっちも好き。どっちにしたって涼が俺への愛をぶつけてくれる行為には変わりないから。
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