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涼の可愛い顔が一杯見れたことですっかり俺は3日前に朝生田とケーキを食べに行ったことやそのときのやりとりなんか完全に忘れてしまっていて、登校し、愁と琉生に教室に入るなり「どうだった」と聞かれたときは驚いた。何がどうだったのか分からなかった俺はとりあえず「涼が可愛かった」と報告してみるが、愁に怒られて琉生に頬を摘ままれた。痛い、ごめん。
「朝生田だよ」
「ルウちゃん忘れたとか言わねぇよな…??」
ごめん、そのまさかで本当に言われるまで覚えてなかった。
朝生田…は、その、何だ。
「不思議っ子が深まった」
「…え、意味わかんないんだけど」
「兎愛がやばくて本当は17歳で…えっと…変な奴?」
「ごめん、ちょっとよく分かんない」
一昨日のことを簡潔に纏めてみたんだが逆に混乱を招くことになってしまったので、最初っから事細かに2人に話す。俺の話を理解した2人の感想は俺と同じく「変な奴」。
そりゃあそうだ。中卒かと思えば高校進学に切り替えて、兎好きが頭おかしいレベルだったし。
でも、それだけで、俺は朝生田に何もされてないから大丈夫だ。
「それ、結果論だよな」
「う…」
同じこと涼にも言われた気がする。本当にごめんなさい。次から気を付けます。
「きょーおーちゃ~ん」
そこに、タイミングが良いのか悪いのか話題になっていた奴が登場。手には凄い大きな袋を持って。サンタにでもなったんだろうか。
「あれ、狂ちゃんピアス可愛くなってんじゃん。金曜はつけてなかったよな。何?土日に買ったの?」
「んー…っ」
朝生田が昨日涼に買ってもらって、つけたままにしていたピアスをつんつん、とつついてくる。
服で隠れる部分は良いとして、耳のは付けすぎたら駄目だと1年のとき学習したからそこまで派手じゃあない何個かだけ残した。そのピアスを可愛い可愛いと朝生田が興奮気味。可愛い物好きはアクセサリーにも反映されてるらしい。
「今日は朝から何」
隣で愁が殺気送りだしてるのに気がついて、朝生田に慌てて用件を聞く。そうしたら朝生田は俺にその、持ってたどでかい袋を渡してきた。…何だこれは。
「狂ちゃんが好きそうな奴?好きなだけ取ってって良いよ」
「…はぁ?」
何だ何だと意味が分からぬまま、袋を開けて中身を確認してみると、テディベアの山。そう言えば、くれるっていってたし俺もこう言うのが良いって注文してた。それもすっかり忘れてた。
…隣からめっちゃ睨まれてる気がする。「またこいつは」って目を向けられてる、絶対。ごめんなさい。でも熊には罪はないって言うか。
袋から出して机に置いて広げてみると、大きさは中くらいでも様々だが、色合いは大体決まってた。俺が注文した全体的に薄めの茶色で目も茶色をクリアしてて、且涼っぽい熊がずらりと。しかもどれもふわふわしてて可愛い。どれを貰おう。悩むなぁ。
「…るーうちゃん?」
「お前熊絡んだら警戒心仕事しなくなるの止めようぜ…?」
「…う」
これとこれならこっちの方が、と1つずつ比較して厳選してたら隣からそりゃあもう、ずっとお叱りの声が。琉生も参加してきた。…否、でもお願いしてたんだからこの熊だけ。今回で終わりにするから。次から気を付けるからそんな目で見てこないでくれ。怖い。
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