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「あ~、何々狂ちゃんも赤?」
集会が始まる直前に顔を見せたそいつ。こっちの方が何の縁だよ。朝生田と一緒になるなんて。絶対あれだ、涼朝生田のことも押し付けられたんだ。
「俺赤運強いんだよな」
俺らと同じく赤組になった朝生田は、自分の赤の巡り合わせが強いと言っているが、その原因はお前の頭の色にあると言ってやりたい。茶色に染め直したらきっとその赤運も途切れるだろうよ。あ、でも茶色って赤もあるもんな。もう一層のこと色捨てて白にしてろ。
「"俺の"色引けるってこれ優勝決まっただろ」
余程赤運に自信があるらしい。
俺の、『俺の』なぁ…。それが自分のイメージカラーって意味なのか、象徴…族のホームカラーって意味なのか。最近、前は気にしてなかった発言が引っ掛かることが多くなった。
「おい朝生田。椿先生が1年は1年で集まれってよ」
「マジぃ~?はいよー」
朝生田に集会でやることを聞かれたからその内容を教えていると、前の方にいた奴が朝生田に声をかけた。言い方的に同級生か。前言っていた俺ら以外にも話すやつはいるってのは本当だったらしい。
涼がしたという指示を聞き、朝生田が前の方へと行き、殺気だっていた隣の青い奴が落ち着くのが空気で分かった。涼がそう指示したのは愁がキレていざこざが起きないためなんだろうなぁ。
基本的に出る種目は人数的にも2つや3つ。1つしか出ない人もいる。だから自分の出るものが決まってしまえば1時間使ってやる種目決めのための集会が暇で仕方ない。
俺はリレー出るって集会始まる前から涼に決められたし、後今年出るのは去年と同じの3年メインの騎馬戦くらいだろうから、出る種目が集会に参加しなくとも何となく見えていると余計に暇だ。
「昴流、昴流」
「ルウちゃーん?」
「んー…?」
両隣から肩をゆさゆさと揺さぶられる。その前の記憶が飛んでしまっていて、どうやら暇すぎてうたた寝してしまっていたらしい。黒板を見ると大体の種目が決まっていた。あ、二人三脚に朝生田の名前がある。相手は知らない名前だから同級生とやるんだろう。
琉生はリレーと綱引きと騎馬戦で、愁は騎馬戦だけっぽい?去年種目多めにとったら疲れたから今年は少なめで行くんだと。琉生もそのつもりだったみたいだけどバスケ部員でパワーもありタッパもあり、って理由で楽をさせてもらえないらしい。誰に、ってそりゃあ涼に。絶対出るのはその3つだけど、補欠になったのもいれたら1人飛び抜けて参加種目が多かった。
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