アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
しまえと言っているのに涼は幸せオーラ全開。そんな姿が可愛い、可愛いけれどやっぱり顔が整ってる人がキラキラしてんのは眩しすぎる。
「美味しい」
「ほんと?」
「ふふ、うん。俺のお嫁さんは料理上手」
デザートもお気に召してくれたようで、手からスプーンを離すことはない。すぐに完食されてしまった。それはもうぺろりって表現が似合うくらいに。
こんなに早く食べきってしまうならもう少し多く入るカップに作ったら良かっただろうか。でもそうしたら果物が底に溜まっちゃって綺麗にできないからなぁ…。明日涼の家に行くとき持って行ってあげよう。
「ご馳走様」
「午後からも頑張ってな」
「…うん」
先までは元気が良かったのに、仕事の話をしたら一気に声音が沈んで。そこはもうちょい元気を出しての「うん」だろ。本当に仕事嫌いだなぁ涼って。
「昴流、次出るのいつからだっけ」
「えー…っと…午後の始まりが1時からだから2時過ぎくらい?だと思う」
俺が出るのは最後辺りの種目に集中してるから、逆算で考えても後30分はここにいても大丈夫だ。
「…今年は騎馬戦無茶なことすんのやめてね」
「嗚呼…うん」
「お仕置きもっと酷いのするから」
注意を受け、そう言えば去年そんなことあったなと思い出す。騎馬戦のことでめっちゃ怒られたんだっけ。
勿論、前みたいな無茶をするつもりはない。今年は琉生と愁が土台に来てくれてるし、俺も涼のお仕置きは嫌だし?
でもさ、俺涼が『お仕置き』ってのがあんまり好きじゃないのも知ってる。意地悪でやる奴はノリノリだけど、俺が本当に怖いって、辛いって思うー反省させるための奴は進んでしたがらない。涼はSだけど、人が本当に嫌がってる姿を見て楽しむ方のSではない。それでも去年したのは、本当に止めて欲しかったから…なんだろう。
それの良い証拠にずっとあの時は俺の手を握っててくれてた。…だから、涼があれ以上の『お仕置き』をしないって俺は分かってる。
それが分かってて頷いたのは、涼が俺よりも辛そうな顔をするからなのか。涼が辛いと思うなら俺はもう自分の身体能力任せなやり方はしない。
きっとピアスとか喧嘩とかで麻痺してしまった部分を、涼の俺への思いが補って、ストッパーになってくれてるんだと思う。
「ま…、魔咲と吉柳が下にいるなら大丈夫だとは思うけどな。特に魔咲が無茶する前に止めてくれそう」
「あー…」
2人が下だから俺が崩れないように支えてくれると思うけど、そう言う意味で『大丈夫』でもあるのか。…うーん、愁に怒られるのも嫌だし、やっぱ今年の目標は"大人しく"だな。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
842 / 1113