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「…涼、あの、そろそろ…」
それから暫くが経ち、時計を見ると1時半になっていたので涼に戻らないといけないことを伝える。
「駄目」
「えっ?!」
普通、時間になったら『ばいばい』の筈なんだが、涼はその逆。抱き締めて俺が立ち去るのを阻止してきた。
俺が引き剥がそうとしたら力が強まるので強引に行くのは諦め、説得を試みる。駄目って言われても涼は仕事あるし、競技に俺も遅れたくないし。
「俺戻らないと遅刻するかも…」
「駄目」
「えぇ…仕事は?」
「……」
仕事に対しては返答なし。頑張れそうと言っていたのは嘘だったのか、いざするとなるとやる気が起きなくなったのか。…涼の場合は後者か。本当に仕事大嫌いだなぁ…。もうちょい頑張ってみろよ。
「涼次の種目リレーなんだけど。涼が撮りたいって言ったんだろ…?」
遅刻は避けたいからリレーで釣ってみることにする。そうしたら渋々ではあったけれど腕を離してくれた。
「そんなに嫌そうにすんなって…後2・3時間だろ…?」
「片付けもある」
「あーー…でもそれそんなに時間かからないって。頑張れ」
嫌々人間め。授業は面倒臭がらないのに、こういう作業的なものになると気力失いすぎだろこの人。
かといって俺が片付けを手伝うと学校でのイメージ上絶対目立つからそうしてやりたいのは山々だけどできない。だから応援するしか俺にできることはない、ごめん。
「…キスしてくれたら頑張る」
そう来たか。ゼリーで頑張るって言ってたのに…俺涼に良いように誘導されてないか?否、うん、まぁ…良いけど、良いですけども。
「絶対だぞ?」
「ん、早く」
俺の言っていることが分かっているのか分かってないのか、俺の背に腕を回して強請ってくる。…何度言っても言い足りない位の駄目男だ。
「んー…、」
そう感じても尚甘やかしてるから余計駄目度が上がっていくのかもしれないが、恋人なんだから甘くなるのは仕方ない。
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