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「愁」
「あ、ルウちゃぁん!ど?かわい?格好い?イケメン?」
「えぇ…」
声を掛けたら真っ先に感想を求められたので、一番最初に思ったことを素直に伝える。
「何か、モデルでいそう」
「ふふ、うちわ振って応援してくれても良いよルウちゃん」
「えぇ…」
それはモデルじゃなくてアイドルでは。俺でもそれはなんか違うって思ったぞ。
「…はぁ…。取り合えず体調不良で午後から出席ってことにしとくけどよ、バイトは次の日遅刻しねぇ程度に、髪はそれ以上薄くすんなよ。フォローしきれねぇぞ」
「へーへー」
少し面倒臭そうに、溜息を零しながら言ったそれ。口を開けば即喧嘩だけど、完全に愁のこと嫌ってないよなぁ、涼って。
愁のことちゃんと理解してくれてんの、嫌ってたらできないと思う。と言うか、そもそも涼の性格上理解しようとすらしない?
学校的には、バイト遅くまで入れて寝坊したり、髪染めてるのは注意しないといけないんだろうけど、愁を分かっているから愁の行動を否定したりしない。
「…俺には脅してくる癖に…」
だけど1人、琉生だけは涼が愁にちょっと甘いとこに納得してないみたいだった。
琉生は…いつも意地悪されてるもんな。遅刻なんてしたら琉生だったら「評定落とすぞ」…とか言われそうだ。
でも、そうは言っても涼が琉生を留年させたことなんて一度もなくて、口ではそう言ってるけど心の中ではちゃんと琉生のこと分かってやってるんだと思う。
「…ん?吉柳クン何か言った?俺喧嘩売られた?」
「い、いいいえ何も?!」
…こうやって脅されてるとこ見てると、そんな気は不思議な位してこないなぁ。ごめん琉生、やっぱ先のなしで。
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