アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
「寒くない?」
「ちょっと…」
「じゃあ温度上げるか。…っと」
俺が考えたことが分かったかのようなタイミングの良い問い。俺がそれに頷くと、涼は離れたとこにあるリモコンに手を伸ばし操作した。
「室温が安定するまでは我慢してね」
肌に直接当たるには冷たい風のせいで、鳥肌がたってそうな体を涼が抱き締めてくる。ピタリと肌と肌が重なって、涼の体温が伝わってくる。それが気持ちよくて、自分からもっと肌を密着させる。
「すーばる?」
「涼あったか、ぃ…」
冬は暖房が効いてるし、春や秋はエアコンをつけるほど極端な気温ではない。だけど夏は、冷房が効いて冬とは逆に冷えやすい。だからクーラーを使うこの季節が一番、素肌で触れあったとき涼の体温が温かく感じる。
「…ふふ、昴流は冷たい。特に背中、とか」
「ひゃ…っ?!」
背中に回った涼の手が、肌を撫で、窪みをなぞられる。クーラーががんがんに効いている中半裸でいたせいか涼の指はひんやりしてた。
「シャツ上げてた場所は冷たいね」
「ん…、んっ…ゃ…」
冷たくなった箇所を触って確かめているような口振りだけれども、触り方は愛撫と同じだ。指の腹が背中を這い、ぞわぞわと、擽ったさに似たものを感じる。
「……クク、どこもかしこも敏感だなお前」
「ふ、ぅ…っん、」
その感覚に耐えていると、涼が笑って一番ぞくっとした尾骨辺りを撫でてきた。それだけじゃなくて指で叩いてきたり、指の腹でこりこりと捏ねてきたり。
口調も、いつもはほんわかした優しいものなのに、スイッチが入ったときにするものになってるし。完全にこれ、Sモードになっちゃってる。
「敏感なとこは性感帯って言うしなぁ…昴流いつかどこ触られても感じる体になりそうだな。服とか着るの大変そう」
「え、それはやだ…」
服着るのも大変になる、ってそれってつまり何かにほんのちょっと触れるだけでも無理ってことじゃん?生活できなくねぇ…?それはなりたくないな。
…まぁ、でも、多分。涼が言うように今よりも感じやすくなったんだとしても、生活への影響は全くないだろうな。
涼とセックスした後は行為中の感覚を引きずってしまいそうだけど、普段はなんともないんだと思う。そう言いきれんのは、
「涼が、さわるのが一番感じ、る」
から。
涼が触ってくれるなら気持ち良い。逆を言えば、涼じゃないと気持ちよくない。玩具は…涼が使ってるから、触るにカウントするとして…。
だから、涼の存在がないなら俺は例え体が敏感になってもそれが生活を不便にさせることはないんだと思う。敏感になったとしたら、それは"涼から与えられる刺激"に対して、なんだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
863 / 1113