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「そのボスだけど。まぁ言わなくても良いんじゃねェ?後から開けちまったごめんねぇ、って謝っとけば良いだけの話だろ?」
結構こいつは楽観的思考なのか。否いかれてるって言えば良いんだろうか。俺があいつのお気に入りかは良いとして、今までの朝生田のお気に入り…セフレ?に対してもこんな感じだったんだろうか。
俺だったら誰にも触れないようにしていたものを触られたら謝られてもすぐには許せないけどなぁ。俺じゃなくても普通、玩具箱にしまってまで大切にしてたものを箱を開けて遊ばれたら怒ると思う。もしかして今までの感じからして怒ってんのをそう捉えてないのだろうか。……否、それは流石になぁ……?こいつら鈍すぎじゃね?
「随分と、あいつのこと軽く見てるみてぇだけど」
「あぁ…?だって、アカネちゃんはずる賢ェからなァ…」
「はぁ?」
「あいつは、てめェの身の安全が保証されときゃあ後はどうだって良い奴なんだよ。だから、俺らが捕まえたんなら後は『自分は関わらないのでお好きにどうぞ』。薄情だよなァ。それまでは俺らから必死に守ってんのによ」
こいつらが朝生田のことを軽く見ているのは朝生田の性格的なものもあるようだ。
俺の場合は朝生田がこいつらから遠ざけるための咄嗟の嘘で別に朝生田の大切な奴でもないけど、つまりはこいつらの言うことが本当なら朝生田の助けは見込めない、と。あいつがここに来たらワンチャン揉めてる間に逃げれるかもって思ったんだけどなぁ…。あ、一応警察は呼ぶぞ。1人にさせてさようならなんて人でなしなことはしない。
うーん、でも違和感が残る。朝生田がそんな冷めたやつならそもそもなんで俺を一度は俺を守ろうとしたのか、って話で。こいつらがいう『朝生田茜』が本当なら、それこそあのとき俺をあいつらに引き渡してるだろ。でも、かと言ってこいつらが今嘘つく理由もないしなぁ…?こいつらが知る朝生田と、俺が知る朝生田。一体どっちが本物なんだか。ドッペルゲンガーでも相手にしている気分だ。
「じゃあ、愁は何で。関係ないだろ」
「シュウ?このモデルみてぇな奴の名前か?」
疑問が残ったがこれ以上考えても答えにたどりつけそうにないので、もうひとつ、気になっていたことを問うてみる。こいつが興味あんのは俺だけみたいだし、愁を強引に連れてきた意味が分からない。それなら俺が1人になった隙を見つけて襲えば良かったものを。
「ンー…何でって言われてもなァ…おまけ?多い方が楽しいだろ?」
「は?」
「まァ…、出来ればあの女の子もいれくれた方が助かったんだけど」
「何だよ、それ」
「…結構鈍感?そういう振り?」
ー要はさァ、突っ込む穴?ー
「セフレなら処女でもねぇし、気にしなくて良くて楽だろ?」
人は驚きすぎると本当に硬直してしまう生き物ならしい。耳を疑った。え、なんだこいつ。つまり、それって今からレイプするって宣言されたの?俺。
「…ま、処女でも構わねぇけどな。つまりはさ、輪姦してボスおちょくれたらラッキーみてぇな?"おまけ"は…まァ、兎の知り合いもヤったら流石に怒るかなァっていう興味ィ?」
「…狂ってんな」
「ふは…っ何で?楽しいことして何が悪ィの?ここは、"そういうとこ"だぜ?『子供』しかいねェ世界だ」
本当に。狂ってるとしか言えないくらいの思考回路。こいつが『子供』だと自分たちのことを言うように、狂ってる思考の中には幼さも感じられる。朝生田に執着しすぎるあまりに善悪が分からない子供みたいな…、そんな感じだ。それこそ、いじめっ子のように。
兎に角、ここは。逃げるのが正解のようだ。面倒ごとにこれ以上巻き込まれてたまるか。セフレだって勘違いで犯されたくねぇし。
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