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やっと解けたときには「もうお前紐類触んな」って念を押されてた。結び目にくしゃくしゃ皺が寄ってるそいつを見れば誰だってそう言いたくなる。
「リーダー、流石にボタンは…外せるよな?俺がやったほうがいいか?」
「はぁ?馬鹿にしてンのか」
ネクタイごときに手間取るやつに言われたくない台詞ナンバーワンだが、本人は同レベルの行為とは思ってないので「これくらい誰にだってできるだろーが」オーラを放っている。ネクタイ解くのも誰にだってできそうなんだが。
「っ、服、は…」
「はァ?邪魔だろーがヨ」
こいつらが急に漫才始めたからレイプが取り消されるわけもなく、リーダーがシャツに手をかけた。「できる」と言っていたが手先がもたついていて1つ外すだけでもかなり時間をかけていたが、時間の方は問題ではない。否それも結構突っ込みたくはあるんだけど。
こいつらに、肌を晒すのが嫌だった。親しくないやつに服で隠れてるところ見せるって嫌じゃん。修学旅行とか、プールとか…そう言うのは平気だけど、触られるって分かってて嫌に思わない筈がない。涼じゃない手が、俺の肌に触れる、"愛撫する"。想像しただけでも気持ち悪い。
「服はやめろ」って要求は、「『暴力』に変えてくれ」って意味も含まれていた。そっちならまだ耐えられるから。でも相手にはそれがうまく伝わらなかったみたいでどんどんシャツがはだけていく。
「あ…っ?」
「……ヒュー、愛されてんなァ…」
中にTシャツを着ていたので腕しか晒されることはなかったが、それを見て男は口笛を鳴らす。俺が誰かに「愛されている」そう判断したのは涼に付けられたキスマークからか。
「悪魔の奴思ってたよりも執着やべぇのな…、うっわ歯形かよこれ」
「っ、ぁぅ…」
ペタペタと首元を好奇心を剥き出しにして触られる。相手は愁ではなく涼なんだけど、向こうは涼の存在なんて知らないから愁がやったと思い込んでいるらしい。
「えげつな」と彼の口からそんな言葉が零れたのが聞こえたが、正直お前らの行動の方がえげつないと思う。涼の行動はまだ可愛いもので。こいつらと比べるのは失礼だけど俺を抱き締めて『離したくない、ずっとそばにいたい』…って態度に出して痕を付けていく独占欲が強くて、存外寂しがりな人とこいつらの行動を比較してみたらどう考えてもこいつらの方が蛮行に走ってる。
「…あん?よくよく考えりゃあお前アカネのセフレなんだろ?ンで悪魔と付き合ってる…って話じゃん?浮気?何わんちゃんって結構ビッチ?」
「…え、はぁ…っ?」
「?だってそうなんだろ?」
こいつの問に思わず口があんぐり。違う、全く違うんだが。そもそも朝生田とは、セフレですらない。愁とも付き合ってない。て言うか愁にはちゃんと桂木さんがいる。…って、こいつらは俺と愁の関係を噂でしか知らないんだから仕方ないのか?俺らだって否定してこなかった…んだし。今も一緒に行動してるとなるとそう思われて当然?
朝生田の方は……あいつがあの時俺をこいつらから遠ざける為に言ったのが裏目に出てる。だからと言ってあいつを責めてる訳じゃあなくて。あの場を切り抜けるにはあれが一番良いと朝生田が判断してのことだったんだろうから。そこは感謝する。
でも……うーん。仕方ない勘違いだとしてもちょっと不服だぞ。
「ンじゃあ…セックス大好きなわんちゃんなら薬なくても大丈夫か」
「っひ…?お、い…!やめ、」
そいつは、とうとうTシャツにも手を出して、鎖骨辺りまで捲られた。抵抗できないまま胴を隠すものがあっという間になくなってしまった。
「…うわ、こっちもこっちで凄ぇな…。でもまァ…女みてぇに白い肌だな。日焼け止めでも塗ってんのか?」
「っ…、」
先と同様ペタペタと直に肌に散りばめられたキスマークを触られ、気持ち悪さでで鳥肌が立ってしまいそう。つか、腕の当たりもう絶対立ってる。
それから、「女みたい」と比喩されることに不快感。肌焼け気にする女子みたいだなーって意味で言われたんだと思うけど、俺はそんなの塗ったりしないから「男らしくない」って言われたみたいで。涼が「白くて可愛いね」ってセクハラしてくんのは許せるのに。寧ろそれに対しては、涼に気に入ってもらえる部分があることに幸福感すら覚えるのに。言われる相手が違うだけでこんなにも思うことが違う。
「……へぇ、ニップルつけてんだ?やァらしいな。…ふは、女みてェになってンけど乳首いじんの好きなのか?かァわいいな」
「~っ、好きじゃ、な…!」
「触ってなくてこうなるとは思えねぇんだがなァ…。まァある程度はピアス刺さってんだから仕方ねェのか…?」
胸板に視線をやると、胸についていた金属を見てそいつの口角が上がる。つんつんと突起を突かれて、ひんやりとした指が先端に触れてぞわりとする。肌の色と同じ様に「女」に例えられることへの屈辱感、そして嫌悪感。しかも今回は完全に、女の体と重ねられた。
別に、この箇所で受けとる刺激が好きだとか、そう言うのじゃない。涼が触ってくれるから、涼との行為で触られるから気持ちいいのであって。そんな、誰にでも許してるように言われたくない。
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