アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1
-
「あーんっルウちゃんと席遠いじゃーん」
入学式が終わって、自分達の校舎へ。
教室前に貼り出されてる座席表を見て席が遠いだけで五月蝿いそいつ。
当たり前だろ。マ行とラ行の間にどんだけあると思ってんだと言ってやりたい。
「ルウちゃん誰にメール送ってんの?」
愁はそういって俺がポチポチと打っていたメールを横から覗きこんできた。
お疲れさま、お前がうざいから覗き見防止フィルム貼りました。いや、嘘だけど。見られても構わないけど。
「兄貴」
「出た!兄貴!」
「…うぜ。ただ何時に帰ってこれそうか聞いただけだ」
「いやいやいや、普通毎日んなことメールで聞かねぇから。お前は嫁か」
いや、確認するくらい普通だろ。兄貴が帰ってくる時間で飯作る時間変わってくるんだから。
つか、なんで兄に嫁がねぇといけねぇんだ。
…否、待て。嫁…か。
嫁ぐ、妻、主婦…。
「…そうすれば食生活を徹底的に管理できる。悪くない」
「駄目だこいつ」
「倒れてほしく無いからな」
「ブラコンワロタ」
「…んなんじゃねぇよ」
兄貴は食生活が良い加減。
一緒に暮らしてる俺が管理してあげないと…だろ?
それに、兄貴はやっと手に入れた俺の唯一の家族。 そんな人を大切に思わないわけがないし、このくらいしても大袈裟ではない。
…はずだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 1113