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「俺さ、ルウちゃんの隣希望するからよけて。俺の席あげるから」
「ヒィ?!」
入学式早々問題を起こす悪魔を逆に褒めたい。
俺のとなりの席のやつに変われと迫る愁。そこまでして隣を確保しなくても良いだろうに。
俺が隣じゃないとつまらないとか、知らない人に囲まれても萎えるとか、変な理由を並べて。
こいつ、少なからず頭は良い筈なのに馬鹿すぎ。
「ルウちゃん、誰から"落とす"?」
確保した俺の隣の席に座って、愁はニタァ、と楽しそうに笑った。
出た。悪魔の遊び。
狙った奴を徹底的に精神的に潰して立ち直れなくさせていく、そんな遊び。
俺はそれを見てるだけ。
俺精神的攻撃はよくわかんねぇし。
別にこいつが誰を"玩具"にしようと興味はない。無関心。好きにしてください…って感じだ。
だから適当に言葉を返した。
「…絡まれた順」
「さすがルウちゃん。立場の分からない糞どもに立場をわからせるんだねー。オッケー、採用」
…そういう意味で言ったんじゃねぇけど、それで良いわ、もう。
「ルウちゃんは誰から"壊す"?やっぱ毎日充実してますーみたいな顔してる奴等?」
ー"壊す"ー
俺の喧嘩を愁はそういう。
愁曰、愁は"不幸を作って"、俺は"幸せを壊す"…らしい。
俺はただ苛ついたから…っつーか、ただなんとなくで喧嘩してただけなんだけど。
…だが、まあ取りあえず今のところは…、
「休憩。すげぇうざかったらやるけど」
「ええ?!!なんでぇ…」
「…そう言う気にならない」
「うそーん…」
なんで俺がお前に嘘つかねぇといけねぇんだよ。
「…お前の遊びにはつきやってやるから良いだろ」
スマホいじりながら見てるだけだけど。
いつも通り、中学のころと同じように。
…嗚呼、でも程々にはしてくれよ。
言葉には出さなかったがそんな思いも若干込める。
だが"一緒に"落とすという意味で言ったと勘違いしたらしく、愁は本日何度目か忘れた悪魔そのものの顔で
「ルウちゃんと一緒にだなんて楽しみだなぁ…くっそ惨めな顔するんだろうなあ…物理的に?精神的に?両方から追い込むなんて流石ルウちゃんだわ」
と笑った。
いや、誰も参加するとは言ってねぇからな。
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