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愁が馬鹿して結果的に俺らは隣同士になり、全員が集まり話が始まるまでの間をスマホの対戦ゲームで時間を潰す。
「えー、担任の椿涼です。理科担当ですよろしくお願いします」
そうしている内に教室に入ってきた男が、ニッコリと微笑んで自分の名前を黒板に書きながら挨拶をした。
隣で愁が「キモい、無理」と早速教室から出たい意思表示をしてきた。
いや早すぎだろ。自己紹介始まったばかりだから。もう少し頑張ってみろよ。
でも、 愁はこう言っているが椿とかいう奴は女子ウケは良いらしく、「イケメーン」と周りからは黄色い声。
「は?あれの?どこが?目腐ってんの?」
それに塵を見るような目で突っ込む愁。
「ありえない」「どうかしてる」…と騒がしい教室で1人批判の嵐。
逆に聞きたいわ。なんでお前がそこまでいうのか。
「笑顔が無理。あれ中身は糞しかつまってないよ」
そういって、愁は椿の顔を指さした。
そこには先からニコニコと生徒たちの質問に答えている椿が。
お前の中身に勝る屑はいねぇと思うけど、と思ったが口に出すのは止めた。
だが、なんとなく愁が無理というのが分かったかもしれない。
うまく言えないが…偽ってる感じがした。
…嗚呼、そうだよ勘だよ。
「殴りたいその笑顔。…あっ違った。歪ませたいその笑顔」
高校生活始まっての玩具第1号。
"落とす"気でいるんだと察した俺は、ため息を吐いた後、いまだ質問に答え続けている椿に御愁傷様、と呟いた。
周りが騒がしくて聞こえていないと思うが。
「程々にしろよ。退学になっても知らねぇぞ」
「分かってる俺頭良いからそこはちゃんと考えてるつーの」
いやいや、どや顔で言われても。
そんなところに頭を使う辺り、お前かなりの馬鹿だと俺は思うんだけどな。
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