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あっと言う間に時は流れ球技大会当日。
クラス対抗で試合が多いため、2日に分けてやるから今日は1日目。
梅雨明けしたような、してないようなで微妙。昨日は天気は不安定だったから今日も降るかもしれないが、今のところは晴れている。
「…ふふふー、俺天才かも」
「…?変にしてねぇだろうな」
「まっさかあ!超可愛くできたよ?」
試合が始まるまでの待機時間。
前髪が動くと邪魔だと思って適当にピンで止めようとしたら愁が「俺がする」と止めに入って来た。
髪を弄られること自体は構わないし、してくれるなら楽で良いから頼むことにした。
結び終わって「天才かも」、「超可愛く出来た」、と言われたら変な髪型にされたんじゃないのかと思ってしまうのが当たり前で、不安になって携帯のカメラで自分の髪型を確認してみる。
中学の頃に剃っていなかった方の前髪は顔が隠れるくらいにあるんだけど、それを編み込んでハーフアップ。
髪が綺麗に纏まってて、手櫛でこれなんだから器用なもんだと思う。
「ルウちゃんが雑なんだよー…。面倒だからって俺が手入れしなかったらずっと伸ばして、そんで剃ったら剃ったでその後は放置だしさあ…。バッサリ切ってまた伸ばし始めたと思ったら本当に言葉通りの"伸ばす"って感じで…。もう少し髪アレンジしても良いと思う」
「……んなこと言われても」
女じゃねぇんだから、アレンジなんて要らないだろ。
剃ってたのはその時の気分で、正直自分の髪型がどうであろうとどうでも良いというか。
だってどんだけ長くても、短くても俺自身はその髪の変化で不便だと思ったことはねぇし。
「男子でもワックス位付けてるから!アレンジ加えてるから!俺昔付けてあげたよね?!」
ワックス…あの、白い良く分からないのか。
あれなー…。
「…洗う時だるかった」
「…ルウちゃんらしくて何も言い返せない…」
はあ、と俺があれあんまり好きじゃないと、意思表示を見せると愁が溜息を吐いた。
溜息を吐かれても…。
だってワックス1回だけお前が「試しに付けてみない?」って付けてきて、その時は良かったけど洗う時凄ぇ洗いにくかった。
違和感残ってるから2回も髪洗ったし。
2回も洗うとか面倒でしかねぇじゃん。
「…ルウちゃんはパーマ軽く当てるくらいの方が向いてるのかもね」
「くるくる?」
「それが全てじゃないよ…」
「本当にルウちゃん現代っ子なの」って2度目の溜息を吐かれた。失礼な奴だ。
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