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「いえーーいっ!これで32点目~」
「…飛ばし過ぎじゃないか」
「平気平気ー」
始まった1試合目前半。相手は3年のクラス。
相手からボールを取ってはシュートを決め、取ってはシュートを決めを繰り返し、敵との点差を広げていく…要は勝ち試合。
パスを回さなくともドリブルで切り抜けれるし、ガードも薄く、直ぐにシュートが決まる。
寒さを紛らわせたく、俺もそれなりに動いているが止められたことは今の段階で一度もない。
何と言うか、張り合いがない。
球技大会用のルールとして前半枠と後半枠で交代しなければならなく、俺等は前半組。
男女混合だからそれで女子も全員参加出来るようにする為であったり試合に参加しない人がでないようにする為…ならしい。
試合に出ても動かなければ意味が無いと思うのだが…そこは良いとして。
「やっぱ俺ルウちゃんと敵チームのほうが楽しくて良かったかもー…」
ポイ、とシュートを決めた愁は少し詰まらなさそうだ。
相手弱いもんなあ…先ので38点目。向こうの得点は0。
諦めオーラ出てきてて、すぐにボール取れるから一種の作業ゲーみたいになってきている。
正直、俺も少し飽きてきた。
だから止めよう。”向こう”と争うのは。
楽しい方が、良いだろ?俺も、お前も。
「…どっちが点多く取れるか、…とかどうだ」
「良いねそれ」
俺と勝負すると決まれば腕捲りなんかして張り切って。
…もう直ぐでこの試合前半終わるから、次からにしようと思ってたんだが…まあ、良いか。
2・3分だけど、やろう。
「ルウちゃん本気出すの?なら俺も出そうかなぁ…」
「お前と戦う時はいつも本気だ」
「あら嬉しい」
だってお前とは本気じゃねぇと勝とうにも勝てねぇもん。
遊びでも勝負は勝負だ。どうせなら勝ちたいって思うのが普通だろ?
「じゃあ、スタートな」
「…あー!ずっる!ルウちゃんずっる!!」
愁よりも先に動いてボールを取りに行ってシュート。
文句言うな。先手必勝だ。
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