アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
だがしかし、数分後、とある理由で頭を抱えだした椿を馬鹿と言わずしてなんと言おうか。
「お揃いにしたまでは良いんだ、だけど今思い返したら俺は教師と言う立場であってだな、例えお揃いでも校則違反に……。昴流だけを特別視するのは…否確かに存在は特別だけど…」
纏めればこうだ。
俺は教師と言う立場だ。
だから例えお揃いのピアスでも生徒がつけていることを注意しなければならない。校則違反だから。
だが、個人的な意見では注意したくない、学校でも外して欲しくない。ずっと付けていて欲しい。
俺はどうしたら良いんだ。
…こんなに悩む前に他にお揃いに出来るもの探せば良かったじゃねぇかとその話を聞いて思わず言ってしまった。
「ピアスじゃねぇと意味が無いって思って…」
「……やっぱお前馬鹿」
ピアスって形を選んでくれたのはそりゃあ嬉しい。その気持ちに嘘は無い。
涼が俺を思って、それで行きついた答え。開けたことも無いのに自分も態々お揃いの為だけに穴を開けて。
……けれど、こんなに悩むんなら意味に固執しなくても、とも思う。
「よし、俺は見て見ぬふりをする。それで解決。うんこれで行こう」
名案とでも言いたいのか、ポンと手を叩くその馬鹿。
それで良いのか高校教師。
お前一応教師なんだぞ。堂々とそんなこと言ってて大丈夫なのか。
「大丈夫大丈夫。俺以外の教師はお前に話し掛けれねぇから俺が気付かないふりをしとけば生徒指導に引っ掛からねぇだろ。嗚呼、それか指導はしてるって適当に嘘吐いとくから」
本当にそれで良いのか高校教師。
まさかのスルーするだけじゃなくて嘘を吐いとく発言。いい加減な奴だな。
「やっぱな仕事よりも優先すんのは俺の可愛い可愛い恋人だと思う訳」
「……っんぅ、ぅ…」
唇に軽く重ねて甘ったるいその台詞を言ってのける。
女なら一発で落ちるんだろうな、女なら。
……まあ、嬉しくないって言えば嘘になるけど、良くそんな台詞恥ずかしがらずに言えるよな、って思う。俺なら言えない。
「っつーかあんま可愛いって言うなよ…やだそれ」
「だって可愛いんだもん。俺にとってお前は世界中の女と比べ物にならない位可愛いよ」
「……っはあ…?」
絶対それありえねぇと思う、目腐ってんじゃねぇの。ほらよく聞くだろ何年に1度の美女って。そいつと俺を見比べてみろそいつの方が可愛いから絶対。や、俺なんかと比べて本当申し訳ないが。
それに、俺は男だ。あまり女に言う様なことを言われたくない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
74 / 1113