アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
俺は男だ。声だって低い。そんな奴が喘いでも声は女みたいに高くなるなんてことは無い。
それは俺じゃなくてもそうだと思う。
「そりゃあAVのやつは汚ぇけど、な…。お前のはそこら辺の女よりも可愛い声」
「…いや、そりゃあねぇだろ…」
世辞でも俺の声が男にしては高い…中性的とは言い難いものだ。
そこそこ、平均的、まぁそん位だろう。
なのに高い声の女の喘ぎ声よりも俺の奴のほうが可愛い訳がない。
…どの男も喘ぎ声に違いはねぇと思う。
「ベットの上だとお前凄ぇ声高いよ。そりゃあ女と同じ位では無いけどな。普段では想像出来ない位」
「…はあ」
否無い無い。俺お前の中でどんな声に聞こえてんの。
高い声は出そうと思ったらそりゃあ出せる。だけど、お前の言う「凄ぇ高い」には及ばないだろう。
どんだけ高い声を出しても、俺の声が男の声であることには変わらない。
「えー…そんな声出せるのって位可愛い声になんのに…自分の声聞いたことねぇの?」
「何で、自分の声を聞かないといけないんだ」
一々録音して聞くってことか?
…ナルシスト??
「はは…だよなぁ。俺も聞こうと思ったことは無い。んじゃあ録音してあげようか?」
「っは?」
「何ならハメ撮りする?俺いーっぱいカメラ持ってるからAVクオリティで出来るよ?」
ニッコリと恐ろしい単語を口に出され血の気が引いていくのを感じた。
勿論どちらもお断りだ。誰がヤってるとこを音声や動画に収めるなんて行為したがるんだ。
…嗚呼、だけど。昨日のことがあるからなぁ。
マジでこいつの場合、俺の意見を無視してやりかねない。
「…殴んぞ」
「あは、嘘嘘。いつかやってみたいけど」
やってみたいと思ってんなら強ち嘘でもないだろーが。
本当変態だ。考えることがおかしすぎる。俺には理解出来ない。
「俺はぜってぇやらねぇからな、変態」
「変態って…酷いな」
「変態だろ…ヤってる動画撮りたいと思ってる時点で」
「俺は見て恥ずかしがるお前を見たいの」
ケロリとした顔で、「こう思うのは普通のことでしょ?」とでも言いたそうな言い方で言ってくるそいつ。
そう言う所が変態なんだよ。俺付いて行けれない。
理解不能な変態の発言の数々に溜息が零れた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
85 / 1113