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「りょお…りょぉ…ッ」
「ん?」
「上手くできな…っ!」
頭の中では誰がやるかと悪態を吐いているのに、体は正直で早く欲望を吐き出したいが為に与えられた唯一の逃げ道に足を踏み入れた。
我慢汁で濡れていた人さし指は簡単に入っていく。
だけど中々気持ち良い所に触れる事が出来なくて、もどかしい。
そんな苦しくもあるそれをどうにかしたくて涼に自分では上手く出来ないと助けを求めるように視線を送った。
涼はこうなることが分かってたから「後ろでなら」って言ったんだろうなと、頭の隅で思いながら。
分かってても、策略に嵌ってしまう俺って何なんだろう。
「"俺"は何もしないから頑張って?」
「…っ、も、出来ねぇから…、りょお…ッ!」
「可愛いけどだーめ」
だけど涼は手を貸そうとすることはなく、今まで同様眺めているだけ。
でも出来ないものは出来ない。
「なぁ、りょう…」
「…仕方ないなあ…。俺は優しいからそのえっちで可愛い昴流に免じて可愛くお強請り出来たら"補習"は終わりにしてあげて、指でなら手伝ってあげても良いよ。…上手く出来たらだけどな」
何度も涼の名前を呼んで助けを求めていると「ほんと弱いなお前」とクスクスと笑いながら涼はそう言った。
お強請り。俺からしてって、涼に頼む。
「…上手く出来ない、からやって……」
普段の俺なら、何を言われても言わない台詞。
それでも言ったのは、早く解放されたいと言う思いからだろうか。
俺ができる精一杯の"お強請り"。
震える声でそう言うも、涼は「25点。駄目」と笑うだけ。
それに目頭がぶわわ、と熱くなった。
これ以上何を言えば良いって言うんだ。
「どう言う風にされたいか言ってみな?…言われた通りにしてあげる」
「っ、そん、なの…」
要望の具体化。
つまりAVで出てくるような台詞を言えって事だ。
男である俺に、女が言うような恥ずかしい台詞を。
…無理、だ。俺には言えない。
俺にはあれでも一杯一杯で。お前が言えって言うから頑張ったのに。
「すーばる?」
「ッ、でき、な…」
早く言うように催促する涼の笑顔。
それに俺は言えないと首を振る。
体はこうして欲しい、と俺に訴えてくるのにそれを口に出すなんて行為俺には出来なかった。
そんな欲望よりも恥辱心の方が勝った。
「じゃあこれで終わりだな?」
ー「これで終わり」ー
その言葉に心が締め付けられるような、そんな感覚が走る。
自分では出来ないのだから、これで終わり。
この限界近くまで熱が溜まったこの体にそれは耐えられない物で。
また俺は首を振った。今度は嫌だと言う意味を込めて。
「言えない、だけどやって。それじゃあ"補習"の意味がねぇだろ。…イきたいんなら俺を満足させるような可愛い台詞早く言ってみな?」
だけどこの彼が折れてくれるなんてこともなくて。
ただ、ただ時間だけが過ぎていく。
その間も体は疼いて、して欲しいことははっきりと体に現れ始めていた。
「りょ、ぅ…」
「ん?」
長い間葛藤した末に俺は涼の服を引っ張って口を開いた。
考えて考えて。考えた末に導いたその台詞。
これが、俺が言える限界。これ以上を言えと言われても、俺にはもう出来ない。
「…涼ので……、良、いとこ触って…欲しい…っ」
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