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涼の思考回路の何処が分かり易いんだと首を捻らせる。
だってあの変態だぞ。脳味噌の大半を宇宙に置いてきた奴だぞ。
どうすれば理解出来るって言うんだ。
が、愁がその答えを教えてくれることは無く、「ルウちゃんらしくて良いんじゃない?」って言われた。
…何だ俺らしくて、って。それは馬鹿にされているんだろうか。
「否?鈍助で可愛いねって?」
「に、ぶすけ…」
俺、そんなに言われる程鈍いだろうか。
これに関しては分からなくても仕方ない気がする。
俺は変態の考えていることは分からない。
「…それで、ルウちゃんが断っても勉強してるってことは押しに負けたってことでしょ?ルウちゃんってさ押しに弱いよね」
「…う、」
言われた通りで何も言い返せない。
いつも先に折れるのは俺で、涼から折れることはない。
けどそれは涼がこうと決めたら自分の意見を曲げようとしないせいでもある…と思う。
「けど本当に嫌だったらあいつから折れてくれる筈…だろ?」
…まぁ、そうだけどさ。
無茶振りをしてきたり、訳の分からないことを言い始めるのは良くあることだけれど、何だかんだで俺が本当に嫌だと思ったことはしてこない。俺を思って言ってくれてることだってしばしば。まぁ、そりゃあ変態な発言も同じ位に多いけどさ。
…もしかしたら、俺に勉強頑張れって言ったの教師としてって理由だけじゃなくて、俺が勉強好きじゃないの知ってて、少しでも不安要素を取り除こうとしようとして言ってくれたんじゃないか…何て。
あいつも流石にそこまでのことはしない、か…?
「だからルウちゃんは押しに弱い。…てな訳で1位取るの頑張って~」
「…んぅ…?」
「糖分も必要…ってね」
小さいカラフルなパッケージを開け、ピンク色の球体を俺の口の中に放り込まれる。
苺味のそれは凄く甘くて、思わず顔をしかめてしまう程だった。
俺がころころと舌で飴玉を転がしている隣で俺の机の上に広がっていた問題集を愁も一緒になってパラパラと見始める。
本当に、ぱらぱらと。時々手を止まらせることはあったが大体は流して読んでいた。
涼の思考回路も謎だが、こいつの頭の作りも1度見てみたい気もする。
言い忘れてたけど全く緊張感がないが今日はテスト前日だ。
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