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廃墟と化したその空間で立っているのは俺1人。
俺の事を「狂ってやがる」「イカれてる」などと叫んだチンピラ共は皆、床に倒れていた。
…狂ってる、イカれてるって…失礼なやつらだ。
久々だからどうかなーって思ってたけど体は覚えてるもんで思っていたよりも軽傷で済んだ。
「…さて、帰るか」
今日はバイトがある日だし、スーパーにも行かなければならない。
そう思って出入り口の方へさっさと立ち去るために歩きだしたのだが…、
「っ、ぐぁ…?」
「油断禁物…ってな」
腹部に激痛が走り、力が入らなくなった体が床に倒れる。
俺の目の前には一番最初に倒れたはずのやつが立っていて右手には血だらけの凶器が握られていた。
してやられた。
こいつは俺を刺すために"やられた"ふりをして待っていたのだ。俺が油断するのを。
腹部を押さえれば一瞬で手を真っ赤に染め、床には血溜まりが出来上がっていた。
…嗚呼、これかなりヤバイかも。
「ここは人なんて来ねぇから運悪けりゃあ死ぬかもな?」
そして俺は薄れ行く意識の中、笑いながらビルから出ていくそいつを見たのを最後に意識を手放した。
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